专利摘要:
バイオ燃料の生成に有用な代謝的に改変した微生物が提供される。さらに具体的に言えば、適切な基質からイソブタノール、1-ブタノール、1-プロパノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノールおよび2-フェニルエタノールを含む高級アルコール類を生成する方法が提供される。
公开号:JP2011510611A
申请号:JP2009549282
申请日:2008-02-08
公开日:2011-04-07
发明作者:カン,アンソニー,エフ.;コナー,マイケル,アール.;プ,クレア シェン,ロア;スミス,ケビン,エム.;リャオ,ジェームズ,シー.;正太 渥美
申请人:ザ レジェンツ オブ ザ ユニヴァースティ オブ カリフォルニア;
IPC主号:C12N1-21
专利说明:

[0001] 関連出願の相互参照
本出願は、2007年2月9日出願の米国仮出願第60/900,477号、2007年2月9日出願の第60/900,546号、2007年4月4日出願の第60/921,927号、および2007年8月17日出願の第60/956,634号に対して優先権を主張し、参照によりその開示が本明細書に組み込まれる。]
[0002] 技術分野
代謝的に改変された微生物およびかかる微生物を生成する方法を提供する。また、適切な基質を代謝的に改変した微生物と接触させることによりバイオ燃料を生成する方法と、その酵素製剤を提供する。]
背景技術

[0003] 経済的および環境的懸念のため、石油代替品としてのバイオ燃料に対する需要は増えると期待される。一般的なバイオ燃料であるエタノールは、ガソリンよりエネルギー密度が低く、輸送燃料としての目的を果たすためには限られた濃度範囲でガソリンと混合しなければならないため、理想的でない。またエタノールは吸湿性と腐食性があり、保管および配送システムにおいて問題を引き起こす。]
[0004] 本開示は、以下のものから成る群から選択されたアルコールを生成する組換え微生物を提供するものである:(a)1-プロパノール、(b)イソブタノール、収量はグルコース(ブドウ糖)1グラム当たりイソブタノール約0.12〜約0.41グラム、(c)1-ブタノール、(d)2-メチル1-ブタノール、(e)3-メチル1-ブタノール、および(f)2-フェニルエタノール。当該アルコールは2-ケト酸を含む代謝産物から生成される。一実施形態では、当該生物は約112時間の培養で約240 mg/L未満のエタノールを生成した。別の実施形態では、類似の条件で培養された時、微生物のアルコール生成プロファイルはSA237またはCRS-BuOH23と称される微生物のアルコール生成プロファイルと実質的に同一である。さらに別の実施形態では、培養時間約16〜約64時間におけるイソブタノールの収量は、グルコース1グラム当たりイソブタノール約0.33〜0.36グラムまたはグルコース1グラム当たりイソブタノール約0.36〜0.40グラムである。さらなる実施形態では、グルコース1グラム当たりのエタノールの収量は約0.0037 g/g未満である。一実施形態では、微生物は親微生物と比べて低いエタノール生成能力を有する。さらに別の実施形態では、微生物は、アセチル-coAからエタノールへの変換の低下または阻害を有する。さらなる実施形態では、組換え微生物は、エタノールデヒドロゲナーゼの低下を有し、その結果エタノール生成能力が低下する。一実施形態では、微生物はピルビン酸をα-ケト-イソ吉草酸に変換する酵素の発現または高度発現を有する。さらなる実施形態では、該酵素は2-ケト酸デカルボキシラーゼ(例えば、Pdc、Pdc1、Pdc5、Pdc6、Aro10、Thi3、Kivd、およびKdcA、前述のものの1つの相同体または変異体、および前述のものの1つと少なくとも60%同一性を有し、且つ2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチド)。別の実施形態では、2-ケト酸デカルボキシラーゼは、pdc、pdc1、pdc5、pdc6、aro10、thi3、kivd、kdcA、前述のものの相同体または変異体、あるいはそれらの断片から成る群から選択される核酸と少なくとも60%の同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされ、該ポリヌクレオチドは2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を持つポリペプチドをコードする。特定の実施形態では、2-ケト酸デカルボキシラーゼは、kivd遺伝子、またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによってコードされる。一実施形態では、微生物は親微生物に比べ、2-ケト酸デカルボキシラーゼとアルコールデヒドロゲナーゼの高度発現または活性上昇を有する。一実施形態では、アルコールデヒドロゲナーゼは、Adh1、Adh2、Adh3、Adh4、Adh5、Adh6、Sfa1、前述のものの相同体または変異体、および前述のものと少なくとも60%の同一性を有し、且つアルコールデヒドロゲナーゼ活性を持つポリペプチドからなる群から選択される。さらに別の実施形態では、アルコールデヒドロゲナーゼは、adh1、adh2、adh3、adh4、adh5、adh6、sfa1遺伝子、および前述のものの相同体からなる群より選択される核酸と少なくとも60%の同一性を持つポリヌクレオチドによってコードされ、該ポリヌクレオチドは2-アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする。一実施形態では、組換え微生物は、アセチル-coAからエタノールへの変換を触媒する酵素、ピルビン酸から乳酸への変換を触媒する酵素、フマル酸からコハク酸への変換を触媒する酵素、アセチル-coAおよびリン酸からcoAおよびアセチルリン酸への変換を触媒する酵素、アセチル-coAおよびギ酸からcoAおよびピルビン酸への変換、3-メチル-2-オキソブタン酸(2-オキソイソ吉草酸)とアセチル-CoAのアセチル基の縮合、2-イソプロピルリンゴ酸と3-イソプロピルリンゴ酸との間の異性化を触媒する酵素、α-ケト酸から分枝鎖アミノ酸への変換、Phe Tyr AspまたはLeuの合成、ピルビン酸からアセチル-coAへの変換を触媒する酵素、分子鎖アミノ酸の形成を触媒する酵素、トレオニンからα-ケト酪酸の形成を触媒する酵素、メチオニン生合成の第一段階を触媒する酵素、およびトレオニンの異化を触媒する酵素をコードしている遺伝子に1つ以上の欠失またはノックアウトを有する。例えば、微生物は、adhE、ldhA、frdBC、fnr、pta、pflB、leuA、leuB、leuC、leuD、ilvE、tyrB、poxB、ilvB、ilvI、ilvA、metA、tdh、前述のものの相同体および前述のものの天然変異体から成る群から選択される1つ以上の遺伝子欠失を有しうる。特定の実施形態では、微生物の遺伝子型は以下の群から選択される:(a)ΔadhE、ΔldhA、Δpta、ΔleuA、ΔleuB、ΔleuC、ΔleuD、ΔpoxB、ΔilvB、ΔilvI、ΔmetA、Δtdhおよびそれらのいずれかの組み合わせで、kivd、ThrABCおよびadh2の発現または高度発現(発現増大)を有し、微生物が1-プロパノールを生成するものから成る群から選択される欠失またはノックアウト;(b)ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdB、ΔfrdC、Δfnr、Δpta、ΔpflB、ΔleuA、ΔilvE、ΔpoxB、ΔilvA、およびそれらのいずれかの組み合わせで、kivd、ThrABCおよびadh2の発現または高度発現を有し、微生物がイソブタノールを生成するものから成る群から選択される欠失またはノックアウト;(c)ΔadhE、ΔldhA、Δpta、ΔpoxB、ΔilvB、ΔilvI、ΔmetA、Δtdh、およびそれらのいずれかの組み合わせで、kivd、ThrABCおよびadh2の発現または高度発現を有し、微生物が1-ブタノールを生成するものから成る群から選択される欠失またはノックアウト;(d)ΔilvB、ΔilvI、ΔmetA、Δtdh、およびそれらのいずれかの組み合わせで、kivd、ThrABC およびadh2の発現または高度発現を有し、微生物が2-メチル1-ブタノールを生産するものから成る群から選択される欠失またはノックアウト;(e)ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdB、ΔfrdC、Δfnr、Δpta、ΔpflB、ΔilvE、ΔtyrB、およびそれらのいずれかの組み合わせで、kivd、ThrABCおよびadh2の発現または高度発現を有し、微生物が3-メチル1-ブタノールを生成するものから成る群から選択される欠失またはノックアウト;および(f)ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdB、ΔfrdC、Δfnr、Δpta、ΔpflB、ΔleuA、ΔilvE、ΔpoxB、ΔilvA、およびそれらのいずれかの組み合わせで、kivd、ThrABCおよびadh2の発現または高度発現を有し、微生物が2-フェニルエタノールを生成するものから成る群から選択される欠失またはノックアウト。さらなる実施形態では、ThrABCはフィードバック耐性ThrA*を含む。一実施形態では、組換え微生物は、SA237またはCRS-BuOH23と称される微生物の表現型を有する。]
[0005] 本明細書では、代謝的に操作された微生物による適切な基質の変換を介した、イソブタノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノール、2-フェニルエタノール、1-プロパノール、または1-ブタノールなどのバイオ燃料の生成に有用な組換え生化学的経路を含む代謝改変された微生物を提供する。また、本明細書に記載された微生物を使用したバイオ燃料の生成方法を提供する。]
[0006] 一実施形態では、アルコールを生成する組換え微生物を提供する。そのアルコールは1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールであり得る。一般に、アルコールは2-ケト酸を含む代謝産物(代謝生成物)から発酵的または非発酵的(例えば、酸素の存在下または非存在下)に生成されうる。一部の態様では、2-ケト酸には、2-ケト酪酸、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト吉草酸、2-ケト-3-メチル吉草酸、2-ケト-4-メチル-ペンタノエート、またはフェニルピルビン酸を含む。他の態様では、組換え微生物は、親微生物と比べて、2-ケト酸デカルボキシラーゼおよびアルコールデヒドロゲナーゼの高度発現または活性上昇を有する。2-ケト酸デカルボキシラーゼは、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)からのPdc6、サッカロミセス・セレビシエからのAro10、サッカロミセス・セレビシエからのThi3、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)からのKivd、またはクロストリジウム・アセトブチリカム(Clostridium acetobutylicum)からのPdc、またはそれらの相同体であり得る。2-ケト酸デカルボキシラーゼは、サッカロミセス・セレビシエからのPDC6、サッカロミセス・セレビシエからのARO10、サッカロミセス・セレビシエからのTHI3、ラクトコッカス・ラクティスからのkivd、またはクロストリジウム・アセトブチリカムからのpdc、あるいはそれらの相同体から選択される遺伝子に由来するポリヌクレオチドによってコードされ得る。一部の態様では、アルコールデヒドロゲナーゼは、サッカロミセス・セレビシエ由来のAdh2またはその相同体であってよく、サッカロミセス・セレビシエ由来のADH2遺伝子に由来するポリヌクレオチドによってコードされる。別の実施形態では、イソブタノールを生成する組換え微生物を提供する。その微生物は、親微生物と比べて、アセトヒドロキシ酸シンターゼ、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ、2-ケト酸デカルボキシラーゼ、およびアルコールデヒドロゲナーゼの高度発現または活性上昇がある。一部の態様では、微生物には、アセト乳酸シンターゼ、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ、2-ケト酸デカルボキシラーゼ、およびアルコールデヒドロゲナーゼの高度発現があり得る。一部の態様では、組換え微生物はさらに、親微生物に比べて高レベルのピルビン酸を有する。従って、組換え微生物にはさらにadhE、ldh、frd、fnr、pflB、ackAまたはpta遺伝子、またはそれらのいずれかの組み合わせの発現の欠失または阻害があり得る。具体的には、組換え微生物にはadh、ldh、frd単独またはfnr、fnrおよびpta、またはptaおよびpflBとの組み合わせの欠失があり得る。一部の態様では、組換え微生物にはさらに、大腸菌ゲノムの約1,397,551から約1,439,877のヌクレオチドなどの組換え微生物ゲノムの一部の欠失があり得る。1つの態様では、アセトヒドロキシ酸シンターゼは、大腸菌のilvIHオペロン、ilvBNオペロン、ilvGM、または枯草菌からのalsS遺伝子、またはそれらの相同体によってコードされ得る。ilvIHオペロンのilvI遺伝子は、アセトヒドロキシ酸シンターゼ大サブユニットポリペプチドをコードし、ilvIHオペロンのilvH遺伝子はアセトヒドロキシ酸シンターゼ小サブユニットポリペプチドをコードする。別の態様では、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼは、大腸菌のilvC遺伝子、またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによってコードされ得る。別の態様では、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼは、ilvD遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。さらに別の態様では、2-ケト酸デカルボキシラーゼは、ラクトコッカス・ラクティスのkivd遺伝子またはその相同体、またはサッカロミセス・セレビシエからのARO10遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。さらなる態様では、アルコールデヒドロゲナーゼは、サッカロミセス・セレビシエからのADH2遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。]
[0007] 一般に、大腸菌のilvIHオペロンは、イソロイシン、バリンおよびロイシン生合成経路の最初の酵素であるアセトヒドロキシ酸シンターゼをコードする。アセトヒドロキシ酸シンターゼIIIアイソザイムは、大腸菌K-12のイソロイシン、ロイシンおよびバリン生合成の最初の共通段階を触媒し、ilvI(アセトヒドロキシ酸シンターゼIII大サブユニット)およびilvH(アセトヒドロキシ酸シンターゼ小サブユニット)遺伝子生成物の2つのサブユニットから成る。大腸菌のilvC遺伝子は、平行したイソロイシン-バリン生合成経路の第2の酵素であるアセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼをコードする。大腸菌のilvD遺伝子は、イソロイシン-バリン生合成経路の第3の酵素であるジヒドロキシ酸デヒドラターゼをコードする。一部の態様では、組換え微生物にはアセト乳酸シンターゼの高度発現があった。アセト乳酸シンターゼは、枯草菌からのAlsSであり得る。]
[0008] 一実施形態では、1-ブタノールを生成する組換え微生物を提供する。その微生物には、親微生物と比べて、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ、およびトレオニンデヒドラターゼの高度発現または活性上昇がある。別の実施形態では、組換え微生物にはさらに、親微生物と比べて、2-ケト吉草酸のレベル上昇がある。別の実施形態では、組換え微生物にはさらに、親微生物と比べて、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト-3-メチル-吉草酸、または2-ケト-4-メチル-ペンタノエート、またはそれらのいずれかの組み合わせのレベルの低下がある。従って、微生物にはさらに、親微生物と比べて、ilvD遺伝子の発現の欠失または阻害があり得る。1つの態様では、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼは、leuA遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。別の態様では、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼは、leuB遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。さらに別の態様では、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼは、leuCDオペロン、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。一般に、leuCDオペロンのleuC遺伝子は、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ大サブユニットポリペプチドをコードし、leuCDオペロンのleuD遺伝子はイソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ小サブユニットポリペプチドをコードする。別の態様では、トレオニンデヒドラターゼは、ilvA遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。さらに別の態様では、トレオニンデヒドラターゼは、tdcB遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。さらに別の実施形態では、組換え微生物はさらに、親微生物と比べて、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ホモセリンデヒドロゲナーゼ、アスパラギン酸-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼ、L-セリンデヒドラターゼ、またはトレオニンデヒドラターゼ、またはそれらのいずれかの組み合わせの高度発現または活性上昇を有する。一部の態様では、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ホモセリンデヒドロゲナーゼ、アスパラギン酸-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼ、L-セリンデヒドラターゼ、およびトレオニンデヒドラターゼは、それぞれppc、pyc、aspC、thrA、asd、thrB、thrC、sdaAB、およびtdcB遺伝子、またはそれらの相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされる。]
[0009] 一実施形態では、1-プロパノールを生成する組換え微生物を提供する。その微生物には、親微生物と比べて、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ、レプトスピラ・インターロガンス(Leptospira interrogans)のLeuB、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ、およびトレオニンデヒドラターゼの高度発現または活性上昇がある。1つの態様では、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼは、cimA遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。cimA遺伝子は、レプトスピラ・インターロガンスcimA遺伝子またはメタノカルドコッカス・ジャナシイ(Methanocaldococcus jannaschii)cimA遺伝子であり得る。別の態様では、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼは、leuB遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。別の態様では、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼは、leuCDオペロン、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。さらに別の実施形態では、組換え微生物にはさらに、親微生物と比べて、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ホモセリンデヒドロゲナーゼ、アスパラギン酸-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼ、L-セリンデヒドラターゼ、またはトレオニンデヒドラターゼ、またはそれらのいずれかの組み合わせの高度発現または活性上昇があり得る。一部の態様では、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ホモセリンデヒドロゲナーゼ、アスパラギン酸-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼ、L-セリンデヒドラターゼ、およびトレオニンデヒドラターゼは、それぞれppc、pyc、aspC、thrA、asd、thrB、thrC、sdaAB、およびtdcB遺伝子、またはそれらの相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされる。]
[0010] 別の実施形態では、2-メチル1-ブタノールを生成する組換え微生物を提供する。その微生物には、親微生物と比べて、トレオニンデヒドラターゼ、アセトヒドロキシ酸シンターゼ、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ、2-ケト酸デカルボキシラーゼ、およびアルコールデヒドロゲナーゼの高度発現または活性上昇があり、組換え微生物は2-メチル1-ブタノールを生成する。一部の態様では、トレオニンデヒドラターゼは、ilvA遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。別の態様では、トレオニンデヒドラターゼは、tdcB遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。別の実施形態では、組換え微生物にはさらに、親微生物と比べて、2-ケト-3-メチル-吉草酸のレベル上昇がある。さらに別の態様では、2-ケト酸デカルボキシラーゼは、kivd遺伝子またはその相同体、またはPDC6遺伝子またはその相同体、またはTHI3遺伝子またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。]
[0011] 別の実施形態では、3-メチル1-ブタノールを生成する組換え微生物を提供する。その微生物には、親微生物と比べて、アセトヒドロキシ酸シンターゼまたはアセト乳酸シンターゼ、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ、2-ケト酸デカルボキシラーゼ、およびアルコールデヒドロゲナーゼの高度発現または活性上昇がある。一部の態様では、アセトヒドロキシ酸シンターゼは、ilvIHオペロンまたはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。別の態様では、アセト乳酸シンターゼは、alsS遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。別の態様では、アセト乳酸シンターゼは、ilvMGオペロン、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。別の実施形態では、組換え微生物にはさらに、親微生物と比べて、2-ケトイソカプロン酸のレベル上昇がある。さらに別の態様では、アセト乳酸シンターゼは、ilvNBオペロン、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。]
[0012] 別の実施形態では、フェニルエタノールを生成する組換え微生物を提供する。その微生物には、親微生物と比べて、コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼ、コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼ、2-ケト酸デカルボキシラーゼおよびアルコールデヒドロゲナーゼの高度発現または活性上昇がある。1つの態様では、コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼは、pheA遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。別の態様では、コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼは、tyrA遺伝子、またはその相同体から生じるポリヌクレオチドによってコードされ得る。さらに別の実施形態では、組換え微生物にはさらに、親微生物と比べて、フェニルピルビン酸のレベル上昇がある。]
[0013] 一実施形態では、適切な基質または代謝中間物を1-ブタノールへ変換する組換え微生物の生成方法を提供する。その方法は、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性、およびトレオニンデヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードする1つ以上の組換えポリヌクレオチドで微生物を形質転換することを含む。]
[0014] 別の実施形態では、適切な基質または代謝中間物をイソブタノールへ変換する組換え微生物の生成方法を提供する。その方法は、アセトヒドロキシ酸シンターゼ活性、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性、およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1つ以上の組換えポリヌクレオチドで微生物を形質転換することを含む。]
[0015] 別の実施形態では、適切な基質または代謝中間物を1-プロパノールへ変換する組換え微生物の生成方法を提供する。その方法は、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性、およびトレオニンデヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードする1つ以上の組換えポリヌクレオチドで微生物を形質転換することを含む。]
[0016] 一実施形態では、適切な基質または代謝中間物を2-メチル1-ブタノールへ変換する組換え微生物の生成方法を提供する。その方法は、トレオニンデヒドラターゼ活性、アセトヒドロキシ酸シンターゼ活性、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性、およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1つ以上の組換えポリヌクレオチドで微生物を形質転換することを含む。]
[0017] 別の実施形態では、適切な基質または代謝中間物を3-メチル1-ブタノールへ変換する組換え微生物の生成方法を提供する。その方法は、アセトヒドロキシ酸シンターゼ活性またはアセト乳酸シンターゼ活性、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性、およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1つ以上の組換えポリヌクレオチドで微生物を形質転換することを含む。]
[0018] 別の実施形態では、適切な基質または代謝中間物をフェニルエタノールへ変換する組換え微生物の生成方法を提供する。その方法は、コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼ活性、コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性、およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1つ以上の組換えポリヌクレオチドで微生物を形質転換することを含む。]
[0019] 別の実施形態では、アルコールの生成方法を提供する。その方法は、本明細書に提供される組換え微生物の提供;適切な基質または代謝中間体の存在下および基質のアルコールへの変換に適切な条件での微生物の培養;ならびにアルコールの生成の検出を含む。さまざまな態様では、アルコールは、1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノール、および2-フェニルエタノールから選択される。別の態様では、基質または代謝中間体には、2-ケト酪酸、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト吉草酸、2-ケト3-メチル吉草酸、2-ケト4-メチル-ペンタノエート、またはフェニルピルビン酸などの2-ケト酸を含む。]
[0020] 本開示の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および下記の説明で示す。他の特徴、目的、および利益は説明と図、および特許請求の範囲から明らかであろう。]
[0021] 添付の図は、本明細書に組み込まれその一部を成し、本開示の1つ以上の実施形態を図解し、詳細な説明とともに本発明の原理および実施を説明するものである。]
[0022] さまざまな図面の同種参照記号は、同種要素を示す。]
図面の簡単な説明

[0023] 図1A-Cは、本開示を理解するために有用な経路を示す。(A)は、アルコール生成のために2-ケト酸代謝を使用する典型的な非発酵合成経路を示す。(B)は、遺伝子組換え大腸菌の典型的なアルコール生成経路を示す。灰色の矢印は2-ケト酸の分解経路を表す。酵素、LeuABCD、IlvAおよびIlvIHCDはアミノ酸生合成経路を表す。二重線はアミノ酸生合成経路の副反応を表す。(C)は、微生物の一般的経路を表し、生物中で障害またはノックアウトされ得る酵素を特定し、望ましい方向への流れを改善する(例えば、ピルビン酸合成の流れを増加させ、他の競合的経路へのピルビン酸の流れを減少させる)。
図2A-Cは、イソブタノールおよび1-ブタノール生成改善のための改変アミノ酸生合成経路を示す。パネルAは、操作されたilvIHCD経路がある場合またはない場合のイソブタノール生成を示す。左パネル:イソブタノール生成、右パネル:グルコース1 g当たりのイソブタノール収量。イソブタノールの理論的最大収量は0.41 g/gである。パネルBは、操作されたilvA-leuABCD経路がある場合またはない場合のグルコースからの1-ブタノール生成を示す。左パネル:1-ブタノール生成、右パネル:同一株における1-プロパノール生成。パネルCは、L-トレオニン添加時の1-ブタノール生成を示す。左パネル:1-ブタノール生成、右パネル:同一株からの1-プロパノール生成。
図3はイソブタノールの細胞成長への影響を示す。2%イソブタノール添加時または非添加時の、野生型および高耐性突然変異体の細胞成長の経時変化を示す。両株ともLB中で指数増殖期へ成長した。約3.5のOD600で、2%イソブタノールを培地に添加した。三角:イソブタノール非添加の野生型、ひし形:イソブタノール添加の野生型、四角:イソブタノール非添加の高耐性突然変異体、丸:イソブタノール添加の高耐性突然変異体。
図4は、大腸菌におけるイソブタノール生成の典型的経路を示す。
図5は、質量分析によるイソブタノール生成の検出を示す。
図6は質量分析データを示す。
図7は、ピルビン酸からの2-ケト-イソ吉草酸生成の典型的経路を示す。
図8は、ロイシン生合成の典型的経路を示す。
図9は、イソロイシン生合成の典型的経路を示す。
図10は、生合成中間体としての2-ケト酪酸を含むブタノール生合成の典型的経路を示す。
図11は、ピルビン酸からのブタノール生合成の典型的経路を示す。
図12は、生合成中間体としてのトレオニンを含むブタノール生合成の典型的経路を示す。
図13は、イソブタノール(例えば、2-メチルプロピルアルコール)、3-メチル1-ブタノール、1-ブタノール、エタノール、2-メチル1-ブタノールおよび1-プロパノール生成の典型的生合成経路を示す。
図14は、フェニルエタノール、エタノール、3-メチル1-ブタノール、およびイソブタノール(例えば、2-メチルプロピルアルコール)生成の典型的生合成経路を示す。
図15は、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするkivd遺伝子に由来する核酸配列(配列番号27)を示す。
図16は、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするPDC6遺伝子に由来する核酸配列(配列番号29)を示す。
図17は、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするARO10遺伝子に由来する核酸配列(配列番号31)を示す。
図18は、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするTHI3遺伝子に由来する核酸配列(配列番号33)を示す。
図19は、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするpdc遺伝子に由来する核酸配列(配列番号35)を示す。
図20は、アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするADH2遺伝子に由来する核酸配列(配列番号37)を示す。
図21は、アセト乳酸シンターゼ大サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするilvI遺伝子に由来する核酸配列(配列番号39)を示す。
図22は、アセト乳酸シンターゼ小サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするilvH遺伝子に由来する核酸配列(配列番号41)を示す。
図23は、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性を有するポリペプチドをコードするilvC遺伝子に由来する核酸配列(配列番号43)を示す。
図24は、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードするilvD遺伝子に由来する核酸配列(配列番号45)を示す。
図25は、トレオニンデヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードするilvA遺伝子に由来する核酸配列(配列番号47)を示す。
図26は、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性を有するポリペプチドをコードするleuA遺伝子に由来する核酸配列(配列番号49)を示す。
図27は、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするleuB遺伝子に由来する核酸配列(配列番号51)を示す。
図28は、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ大サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするleuC遺伝子に由来する核酸配列(配列番号53)を示す。
図29は、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ小サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするleuD遺伝子に由来する核酸配列(配列番号55)を示す。
図30は、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性を有するポリペプチドをコードするcimA遺伝子に由来する核酸配列(配列番号57)を示す。
図31は、アセト乳酸シンターゼ大サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするilvM遺伝子に由来する核酸配列(配列番号59)を示す。
図32は、アセト乳酸シンターゼ小サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするilvG遺伝子に由来する核酸配列(配列番号61)を示す。
図33は、アセト乳酸シンターゼ大サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするilvN遺伝子に由来する核酸配列(配列番号63)を示す。
図34は、アセト乳酸シンターゼ小サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするilvB遺伝子に由来する核酸配列(配列番号65)を示す。
図35は、アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするadhE2遺伝子に由来する核酸配列(配列番号67)を示す。
図36は、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性を有するポリペプチドをコードするLi-cimA遺伝子に由来する核酸配列(配列番号69)を示す。
図37は、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ大サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするLi-leuC遺伝子に由来する核酸配列(配列番号71)を示す。
図38は、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ小サブユニット活性を有するポリペプチドをコードするLi-leuD遺伝子に由来する核酸配列(配列番号73)を示す。
図39は、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするLi-leuB遺伝子に由来する核酸配列(配列番号75)を示す。
図40は、コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードするpheA遺伝子に由来する核酸配列(配列番号77)を示す。
図41は、コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードするTyrA遺伝子に由来する核酸配列(配列番号79)を示す。
図42は、アセト乳酸シンターゼ活性を有するポリペプチドをコードするalsS遺伝子に由来する核酸配列(配列番号81)を示す。
図43は、ノックアウト突然変異と様々な生物のイソブタノール生成との相関関係を示す。
図44は、標準振とうフラスコ内とスクリューキャップフラスコ内でのイソブタノール生成の比較を示す。
図45は、200時間に渡るフィードバッチ(fed batch)におけるイソブタノール生成に対する異なる複合培地成分添加の影響を示す。
図46はグルコースから3-メチル-1-ブタノールへの代謝経路を示す。特に断りのない限り、全ての遺伝子は大腸菌に由来するものである。BS=枯草菌、LL=ラクトコッカス・ラクティス、SC =サッカロミセス・セレビシエ。
図47A-Bは3-メチル-1-ブタノールの初期生成を示す。格子縞のカラムはイソブタノールを示し、無地のカラムは3-メチル-1-ブタノールを示す。(A)JCL16における3-メチル-1-ブタノール生成。ilvIH(EC)またはalsS(BS)のどちらかを持ち、染色体またはプラスミドベースのleuABCD発現がある株について、アルコール生成の分析を行った。(B)JCL260における3-メチル-1-ブタノール生成。ilvIH(IAA92)またはalsS(IAA85)のどちらかを持つ株について、アルコール生成試験を行った。
図48A-Bは、α-ケト酸生成を表すグラフと表である。格子縞のカラムは2-ケトイソ吉草酸を示し、無地のカラムは2-ケトイソカプロン酸を示す。(A)JCL260バックグラウンドにおけるα-ケト酸の生成。株について、2-ケトイソ吉草酸(イソブタノール)および2-ケトイソカプロン酸(3-メチル-1-ブタノール)の生成試験を行った。RBS変化はleuA遺伝子産物に対してのみである(IPMS)。(B)L-ロイシン合成ノックアウトバックグラウンドにおけるα-ケト酸の生成。「Δ」は欠失を示す。
図49A-Bは、フィードバック阻害除去での3-メチル-1-ブタノール生成を示す。(A)WT IPMS(IAA88)およびIPMS(G462D)(IAA89)を有するJCL260宿主を、成長およびアルコール生成に関して比較した。(B)JCL260 ΔilvE ΔtyrB(IAA69)バックグラウンドにおいて、WT IPMS(IAA90)を有する株の成長およびアルコール生成を定量した。
図50は、遺伝子組換え大腸菌におけるトレオニン生合成経路を介したプロパノールとブタノール生成の概略図である。特定経路の破壊が図示されており、白抜きの長方形ボックスはアルコール生成の前駆体を表す。また、非天然のノルバリン経路が示されている。バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、およびメチオニン生合成経路は、灰色のボックスに囲まれたそれぞれの対応する略語で示される。
図51は、BW WTのアルコールおよび主要代謝産物生成に対するthrA*BC過剰発現の効果を示す。CRS-BuOH 12(黒いひし形)およびCRS-BuOH 31(白いひし形)の、プロパノール、ブタノール、主要副産物、成長およびグルコース消費の経時変化を示す。CRS-BuOH 12およびCRS-BuOH 31は両方ともBW WT株であった。CRS-BuOH 31 はpSA62およびpSA55Iを含み、一方、CRS-BuOH 12はPLlacO1の後ろにthrA*BCを持つ追加的プラスミドpCS49を含んでいた。細胞は、材料および方法に記載のように培養された。
図52A-Bは、さまざまなノックアウト株におけるアルコール生成の比較を示す。A. 株には左から右に、CRS-BuOH 12、32、2、11、23と番号を付けた。すべての株は、プラスミドpCS49、pSA62、およびpSA55Iの同じセットを含んでいた。本明細書に記載の通り、細胞は72時間培養した。示されたデータは72時間時点のものである。B. Aに示された各株の成長の経時変化。
図53は、代替的フィードバック耐性トレオニンデヒドラターゼおよび2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼを使用したプロパノール生成とブタノール生成の比較を示す。比較には、バックグラウンド株としてBW ΔmetA、Δtdh、ΔilvB、ΔilvIを使用した。株はCRS-BuOH 11、18、19、20と番号が付けられ、それらすべては図の下に示されたプラスミドに加えてpSA62およびpSA55Iを含んでいた。発現する特定のトレオニンデヒドラターゼおよび2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼの遺伝子名は、プラスミド番号の下に列挙されている。本明細書に記載の通り、細胞は72時間培養した。示されたデータは72時間時点のものである。
図54A-Eは、CRS-BuOH 23におけるプロパノール、ブタノール、および代謝副産物の経時変化を示す。A. 1-プロパノールおよび1-ブタノールの生成。黒いひし形はブタノールを表し、白いひし形はプロパノールを示す。B. 主要副産物の酢酸の生成。C.副次副産物のピルビン酸、乳酸およびエタノールの生成。黒いひし形はピルビン酸を、白い四角は乳酸を、Xはエタノールを表す。D. グルコースの消費。E. 100時間の期間でのCRS-BuOH 23の成長。]
実施例

[0024] 本明細書や添付の特許請求の範囲で使用される場合、「a」、「an」および「the」の単数形は、文脈において明確な別段の指示がない限り複数形も含む。従って、例えば「ポリヌクレオチド(a polynucleotide)」には、かかるポリヌクレオチドの複数形を含み、「その微生物(the microorganism)」には1つ以上の微生物を含む。]
[0025] 別途定義のない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語や科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者に一般に理解されている用語と同一の意味を持つ。開示された方法や組成物の実践において本明細書の記載内容と類似または同等の方法や材料を使用することは可能だが、本明細書には模範的方法、装置および物質を記載している。]
[0026] 前記および本文全体を通して取り上げた刊行物は、本願の出願日前の刊行物を開示するためのみに提供されるものである。本明細書には、先行発明に基づいて本発明者らがこのような開示に先行する権利がないことが認められると解釈される記述は一切ない。]
[0027] ブタノールは疎水性で、エタノールよりも揮発性が低い。1-ブタノールはガソリンに近いエネルギー密度を持つ。85%強度のブタノールは、(エタノールとは違って)エンジンの変更なしに車に使用することができ、エタノールよりも大きなガソリンとほぼ同程度の動力を生成する。またブタノールは化学工程および繊維加工、有機合成の溶媒として、および化学的中間体としても使用される。またブタノールは、液圧の成分やブレーキ液および香水の基剤としても使用される。]
[0028] イソブタノールは、エタノールと比べて1-ブタノールと同じメリットを持つ。さらなるメリットとして、イソブタノールはその分岐炭素鎖のために1-ブタノールより高いオクタン価を持つ。1-ブタノールは発酵産物として生産され、モーター燃料として使用されるが、イソブタノールが再生可能資源から高収率で生産されたことはなく、エンジン添加物として使用されてきているにもかかわらず、ガソリン代替物として考えられたことはなかった。]
[0029] クロストリジウム・アセトブチリカムなどの1-ブタノールの天然生産者も、発酵産物としてアセトン、エタノールおよび酪酸などの副産物を生成する。しかし、これらの微生物は操作するのが比較的困難である。これらの生物用の遺伝子操作ツールは、大腸菌などの使いやすい宿主用のツールほど効率的でなく、生理機能やその代謝調節があまり理解されていないため、高効率な生産に向けての急速な進展が阻まれている。さらに、少量のものは微生物副産物として特定されているが、イソブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノール、および2-フェニルエタノールなどの他の高級アルコールをグルコースから工業的な量で生成する天然微生物は同定されていない。]
[0030] 燃料アルコールにはしばしば好ましくない効果があるため、サッカロミセス・セレビシエを含むさまざまな酵母種によるイソブタノールおよび他の燃料アルコールの生成は、アルコール飲料蒸留業者にとって特別な興味を引くものである。野生型酵母のイソブタノール生成は、12〜219 mg/Lのイソブタノールを生成したワイン造りのブドウマスト(Romano, et al., Metabolic diversity of Saccharomyces cerevisiae strains from spontaneously fermented grape musts, 19:311-315, 2003)から、16〜34 mg/Lのイソブタノールを生成した最小添加培地(Oliviera, et al.(2005)World Journal of Microbiology and Biotechnology 21:1569-1576)まで、さまざまな成長培地で記録されている。Dickinsonらの研究(J Biol Chem. 272(43):26871-8, 1997)では、分岐鎖アミノ酸(例えば、バリンまたはロイシン)からイソブタノールへの変換経路で使用される酵素的段階を同定した。]
[0031] 本開示は、イソブタノール、1-ブタノール、1-プロパノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノールおよび2-フェニルエタノールなどの高級アルコールを、適切な基質から生成する生化学経路を有する代謝的に操作された微生物を提供する。本開示の代謝的に操作された微生物は、生物のゲノム内または生物のゲノムの外側に、1つ以上の組換えポリヌクレオチドを有する。その微生物は、野生型生物に見られる遺伝子の減少、破壊またはノックアウト、および/または異種ポリヌクレオチドの導入を含み得る。]
[0032] また本開示は、生物の天然アミノ酸経路を使用する代謝的に操作された生合成経路も含む。生物の天然アミノ酸経路を使用するバイオ燃料生成には、いくつかのメリットがある。それは大きな外来遺伝子を発現することの難しさを回避するだけでなく、有毒中間体蓄積の可能性も最小化する。クロストリジウムの多くの種で見られるブタノール生成経路とは対照的に、バイオ燃料生成のための遺伝子操作アミノ酸生合成経路は、酸素感受性酵素およびCoA依存性中間体関与の必要性を回避できる。本開示は、バイオ燃料を生成するために、アミノ酸生合成経路の生物の天然代謝産物を使用して、はるかに宿主フレンドリーなバイオ燃料生成システムを提供する。]
[0033] 1つの態様では、本開示は、親微生物と比べて、少なくとも1つの標的酵素の高度発現を有するか、親生物には見られない酵素をコードする組換え微生物を提供する。別のまたはさらなる態様では、微生物は、望ましい高級アルコール産物の生成に必要な代謝産物と競合する酵素をコードする少なくとも1つの遺伝子の減少、破壊、またはノックアウトを有する。組換え微生物は、イソブタノール、1-ブタノール、1-プロパノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノールまたは2-フェニルエタノール生成の生合成経路に関与する少なくとも1つの代謝産物を生成する。一般に、組換え微生物は、標的酵素を含む少なくとも1つの組換え代謝経路を有し、さらに競合的生合成経路の酵素の活性または発現の低下を含むことがある。その経路は、イソブタノール、1-ブタノール、1-プロパノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノールまたは2-フェニルエタノール生成の基質または代謝中間体を改変する役割を果たす。標的酵素は、適切な生物学的起源から生じるポリヌクレオチドによってコードされ、発現する。一部の実施形態では、ポリヌクレオチドは、バクテリアまたは酵母源から由来し、組換え操作で本開示の微生物に組み入れられる遺伝子を含む。]
[0034] 本明細書で使用される場合、「代謝的に操作された」または「代謝操作」という用語は、2-ケト酸または高級アルコールなどの微生物内の望ましい代謝産物の生成のための合理的経路設計および生合成遺伝子の組立、オペロンに関する遺伝子、およびかかるポリヌクレオチドの制御要素に関する。さらに「代謝的に操作された」とは、望ましい経路につながる中間体と競合する競合代謝経路の減少、破壊またはノックアウトを含む遺伝子操作および適切な培養条件を使った転写、翻訳、タンパク質安定性およびタンパク質機能の制御および最適化による代謝フラックス(flux)の最適化を含む。生合成遺伝子は、宿主に対して外来であるか、または突然変異生成、組換え、および/または内因性宿主細胞の異種発現制御配列との関連により改変されていることのいずれかに基づいて、宿主微生物に対して異種であり得る。1つの態様では、ポリヌクレオチドが宿主生物に対して異種である場合、そのポリヌクレオチドはコドン最適化することができる。]
[0035] 「代謝経路」とも言及される「生合成経路」という用語は、1つの化学種を別のものに変換する(変化させる)ための同化または異化生化学反応のセットを指す。遺伝子産物が、同じ基質と代謝体最終生成物の間で、並行または連続して、同じ基質上で作動する場合、同じ生成物を産生する場合、または代謝中間体を生成またはその上で作動する場合(例えば、代謝産物)、それらは同じ「代謝経路」に属する。]
[0036] 例えば、L-ロイシンは、L-バリン生合成系の中間体(2-ケトイソ吉草酸)から分岐するL-ロイシンに固有の生合成経路を通して合成される。エシェリキア属(Escherichia)では、L-バリン生合成およびL-ロイシンに固有の生合成は、それぞれilvGMEDAオペロンによってコードされる酵素およびleuABCDオペロンによってコードされる酵素によって実行される。]
[0037] leuABCDオペロンには、leuA、leuB、leuCおよびleuD遺伝子を含む。この中で、leuAはα-イソプロピルリンゴ酸シンターゼをコードし、leuBはβ-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼをコードし、leuCとleuDはα-イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼをコードする。これらの酵素のうち、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼは、α-ケトイソ吉草酸からα-イソプロピルリンゴ酸への合成反応を触媒し、α-イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼはα-イソプロピルリンゴ酸からβ-イソプロピルリンゴ酸への異性化反応を触媒し、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼはβ-イソプロピルリンゴ酸からL-ロイシン生合成の最終中間体であるα-ケトイソカプロン酸への脱水素反応を触媒する。エシェリキア属は4種類のトランスアミナーゼ、すなわち、aspC遺伝子によってコードされるトランスアミナーゼA(アスパラギン酸-グルタミン酸アミノトランスフェラーゼ)、ilvGMEDAオペロンに含まれるilvE遺伝子によってコードされるトランスアミナーゼB(BCAAアミノトランスフェラーゼ)、avtA遺伝子によってコードされるトランスアミナーゼC(アラニン-バリンアミノトランスフェラーゼ)、およびtyrB遺伝子によってコードされるトランスアミナーゼD(チロシンアミノトランスフェラーゼ)を持つ。これらの酵素はさまざまなアミノ化反応に関与する。これらの酵素のトランスアミナーゼBとトランスアミナーゼDは、上記のα-ケトイソカプロン酸からL-ロイシンへのアミノ化反応を触媒する。トランスアミナーゼCとトランスアミナーゼDは、L-バリン生合成経路の最終段階を触媒し、これにはL-バリン生合成およびL-ロイシン生合成の共通経路を含む。]
[0038] また、leuABCDオペロンの発現はL-ロイシンによって抑制される。アセトヒドロキシ酸シンターゼIをコードするilvBN遺伝子の発現は、L-バリンとL-ロイシンによる協奏的抑制を受け、アセトヒドロキシ酸シンターゼIIをコードするilvGM遺伝子の発現は、L-イソロイシン、L-バリンおよびL-ロイシンによる協奏的抑制を受け、アセトヒドロキシ酸シンターゼIIIをコードするilvIH遺伝子の発現は、L-ロイシンによる抑制を受ける。]
[0039] 「基質」または「適切な基質」という用語は、酵素の働きによって別の化合物に変換される、または変換されるはずのすべての基質または化合物を指す。この用語は単一化合物だけではなく、溶液、混合物、および少なくとも1つの基質またはその誘導体を含む他の物質などの化合物の組み合わせも含む。さらに、「基質」という用語は、バイオマス由来の糖などの出発物質としての使用に適切な炭素源を提供する化合物だけではなく、本明細書に記載されている代謝的に操作された微生物に関連する経路に使用される中間体および最終産物の代謝物も包含する。「バイオマス由来の糖」には、グルコース、ショ糖、マンノース、キシロース、およびアラビノースなどの分子を含むが、これに限定されるものではない。バイオマス由来の糖という用語は、6炭素糖などの通常微生物によって使用される適切な炭素基質(D またはL型のグルコース、ラクトース、ソルボース、フラクトース、イドース、ガラクトースおよびマンノースを含むがこれに限定されない)、またはグルコースとフラクトースなどの6炭素糖の組み合わせ、および/または6炭素糖酸(2-ケト-L-グロン酸、イドン酸(IA)、グルコン酸(GA)、6-ホスホグルコン酸、2-ケト-D-グロン酸(2 KDG)、5-ケト-D-グルコン酸、2-ケトグルコン酸リン酸、2,5-ジケト-L-グルコン酸、2,3-L-ジケトグルコン酸、デヒドロアスコルビン酸、エリソルビン酸(EA)、およびD-マンノン酸を含むがこれに限定されない)を含む。]
[0040] 「アルコール」という用語は、例えば1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールを含む。「1-ブタノール」または「n-ブタノール」という用語は一般的に、末端炭素にアルコール官能基を持つ直鎖異性体を指す。内部炭素にアルコールを持つ直鎖異性体は、sec-ブタノールまたは2-ブタノールである。末端炭素にアルコールを持つ分岐異性体はイソブタノールであり、内部炭素にアルコールを持つ分岐異性体はtert-ブタノールである。]
[0041] 本明細書で提供される組換え微生物は、適切な炭素基質を使って、例えば、1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールなどの生成経路に関与する複数の標的酵素を発現できる。]
[0042] 従って、宿主または最適な親微生物への遺伝物質の導入し、その結果微生物の細胞生理機能および生化学を改変または変更することにより、代謝的に「操作された」または「改変された」微生物が生産される。遺伝物質の導入を通して、親微生物は、例えば新規またはより大量の細胞内代謝産物を生成する能力などの新しい特性を獲得する。1つの例示的実施形態では、親微生物への遺伝物質の導入は、1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールなどのアルコールを生成する新しいまたは変更された能力をもたらす。親微生物に導入される遺伝物質は、アルコール生成の生合成経路に関与する1つ以上の酵素をコードする遺伝子、または遺伝子の一部を含み、また、例えばプロモーター配列など、これらの遺伝子の発現、および/または発現制御のための追加的成分も含むことができる。]
[0043] 操作または改変された微生物は、宿主または親微生物への遺伝物質の導入に代えて、またはそれに加えて、微生物の細胞生理機能および生化学を変化させるための遺伝子またはポリヌクレオチドの破壊、欠失またはノックアウトも含むことができる。遺伝子またはポリヌクレオチドの減少、破壊またはノックアウトを通して、微生物は新しいまたは向上した機能(例えば、新しいまたはより大量の細胞内代謝産物を生成する能力、望ましい経路への代謝産物のフラックスを改善する能力、および/または望ましくない副産物の生成を減少させる能力など)を獲得する。]
[0044] 本開示は、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性を持つポリペプチド、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性を持つポリペプチド、α-イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性を持つポリペプチド、トレオニンデヒドラターゼ活性を持つポリペプチド、ホモセリンデヒドロゲナーゼ活性を持つポリペプチド、ホモセリンキナーゼ活性を持つポリペプチド、およびトレオニンシンターゼ活性を持つポリペプチドの存在下、ケト酸デカルボキシラーゼ活性を持つポリペプチドおよびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を持つポリペプチドをコードする、1つ以上の異種ポリヌクレオチドの発現または1つ以上の異種ポリヌクレオチドの過剰発現を示す。]
[0045] 例えば、本開示は、異種kivdおよびadh2および大腸菌ilvA、leuA、leuB、leuC、leuD(またはLeuオペロン、例えばleuABCDなど)、およびthrA、thrB、thrCまたはThrオペロン(例えば、thrABCなど、thrAはthrA*などのフィードバック耐性ポリペプチドであり得る)の過剰発現で、1-ブタノールおよび1-プロパノールの生成が起こりうることを論証する。1-ブタノールの生成には、中間体2-ケト酪酸および非天然ノルバリン生合成経路に関与する2-ケト吉草酸を使用する。Kivdは、両方の2-ケト酸に対して類似の親和性を持ち、2-ケト酪酸はLeuAの第二の基質であるため、1-プロパノールは1-ブタノールと同じような量で共に生成された。]
[0046] 本明細書で提供される微生物は、親微生物では利用不可能な量の代謝産物を生成するために改変される。「代謝産物」とは、代謝によって生成される物質または特定の代謝過程に必要なまたは関与する物質を指す。代謝産物は、代謝の出発物質(例えば、グルコースまたはピルビン酸)、中間体(例えば、2-ケト酸)、または最終産物(例えば、1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノール)である有機化合物であり得る。代謝産物は、より複雑な分子を構築するために使用することができ、または単純な分子に分解することができる。中間代謝産物は、他の代謝産物から合成してもよく、おそらくはより複雑な物質を作るために使用されるか、単純な化合物に分解され、しばしば化学エネルギーの放出を伴う。]
[0047] 典型的代謝産物には、グルコース、ピルビン酸、1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノール、および2-ケト酸を含む。図1Aに示されるように、典型的な2-ケト酸中間体には、2-ケト酪酸、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト吉草酸、2-ケト3-メチル吉草酸、2-ケト4-メチル-ペンタノエート、およびフェニルピルビン酸を含む。図1Aに示される典型的な2-ケト酸は、1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールの生成における代謝中間体として使用され得る。例えば、図1Bに示されるように、例えば、Leuオペロン(例えば、LeuABCD)によってコードされる、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼおよびイソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ酵素の高度発現を提供するように代謝的に操作された組換え微生物は、2-ケト酪酸から2-ケト吉草酸を生成する。2-ケト吉草酸代謝産物は、代謝的に改変された微生物によって生成される追加的酵素で、1-ブタノールを生成するために使用され得る。さらに、1-プロパノールおよび2-メチル1-ブタノールは、例えば、ilvIHDC、kdcおよびadh遺伝子によってコードされるアセトヒドロキシ酸シンターゼ、α-ケト酸デカルボキシラーゼ、およびアルコールデヒドロゲナーゼ酵素を発現または過剰発現するように代謝的に操作された組換え微生物により、2-ケト酪酸および2-ケト-3-メチル-吉草酸から生成され得る。さらに、代謝産物2-ケトイソ吉草酸は、例えばilvIHCD遺伝子によってコードされるアセトヒドロキシ酸シンターゼ酵素を発現または過剰発現するように代謝的に操作された組換え微生物により、生成され得る。この代謝産物はその後、イソブタノールまたは3-メチル1-ブタノールの生成に使用され得る。代謝産物のピルビン酸およびフェニルピルビン酸は、例えば、kdcおよびadhによってコードされるα-ケト酸デカルボキシラーゼ、およびアルコールデヒドロゲナーゼ酵素を発現または過剰発現するように代謝的に操作された組換え微生物により、2-フェニルエタノールを生成するために使用され得る。追加的代謝産物および遺伝子を図1Bに示す。]
[0048] 従って、本明細書は、イソブタノールを生成する組換え微生物を提供し、一部の態様には、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(例えばilvIHオペロン)、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ(例えばilvC)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(例えばilvD)、2-ケト酸デカルボキシラーゼ(例えばPDC6、ARO10、THI3、kivd、またはpdc)、およびアルコールデヒドロゲナーゼ(例えばADH2)などの標的酵素の高度発現を含み得る。微生物はさらに、ピルビン酸の利用可能性を増加させるため、または望ましい生合成経路の代謝産物に競合する酵素を減少させるために、エタノールデヒドロゲナーゼ(例えば adhE)、ldh(例えばldhA)、frd(例えばfrdB、frdCまたはfrdBC)、fnr、leuA、ilvE、poxB、ilvA、pflB、またはpta遺伝子、またはそれらのいずれかの組み合わせの発現の欠失または阻害を有し得る。一部の態様では、組換え微生物は、アセト乳酸シンターゼ(例えば、alsS)、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ(例えば、ilvC)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(例えば、ilvD)、2-ケト酸デカルボキシラーゼ(例えば、PDC6、ARO10、TH13、kivd、またはpdc)、およびアルコールデヒドロゲナーゼ(例えば、ADH2)の高度発現を有し得る。アルコールデヒドロゲナーゼに関しては、エタノールデヒドロゲナーゼはアルコールデヒドロゲナーゼであるが、エタノールの合成は生合成経路の副産物として望ましくない。従って、微生物のアルコールデヒドロゲナーゼ活性または発現の増加に関しては、エタノールデヒドロゲナーゼ活性を厳密に排除する。]
[0049] また、1-ブタノールを生成する組換え微生物を提供し、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(例えば、leuA)、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(例えば、leuB)、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ(例えば、leuC、leuD、またはleuCDオペロン)、トレオニンデヒドラターゼ(例えば、ilvA)などの標的酵素の高度発現も含み得る。微生物にはさらに、親微生物と比べて、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト-3-メチル-吉草酸、または2-ケト-4-メチル-ペンタノエート、またはそれらのいずれかの組み合わせのレベルの低下があリ得る。さらに、微生物には、親微生物と比べて、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(例えば、ilvD遺伝子)発現の破壊、欠失またはノックアウトがあり得る。1-ブタノールを生成する組換え微生物は、さらにppc、pyc、aspC、thrA、asd、thrB、thrC、sdaAB、およびtdcB遺伝子に由来する核酸配列、またはその相同体によってそれぞれコードされる、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ホモセリンデヒドロゲナーゼ、アスパラギン酸-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼ、L-セリンデヒドラターゼ、および/またはトレオニンデヒドラターゼの高度発現または活性上昇があり得る。]
[0050] また、1-プロパノールを生成する組換え微生物を提供し、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(例えば、cimA)、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(例えば、leuB)、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ(例えば、leuCDオペロン)およびトレオニンデヒドラターゼなどの標的酵素の高度発現を含み得る。]
[0051] また、2-メチル1-ブタノールを生成する組換え微生物を提供し、トレオニンデヒドラターゼ(例えばilvAまたはtdcB)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(例えば、ilvIHオペロン)、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ(例えば、ilvC)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(例えば、ilvD)、2-ケト酸デカルボキシラーゼ(例えば、PDC6、ARO10、THI3、kivd、および/またはpdc)、およびアルコールデヒドロゲナーゼ(例えば、ADH2)などの標的酵素の高度発現を含み得る。]
[0052] また、3-メチル1-ブタノールを生成する組換え微生物を提供し、アセト乳酸シンターゼ(例えば、alsS)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(例えば、ilvIH)、アセト乳酸シンターゼ(例えば、ilvMG)または(例えば、ilvNB)、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ(例えば、ilvC)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(例えば、ilvD)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(leuA)、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ(例えば、leuC、DまたはleuCDオペロン)、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(例えば、leuB)、2-ケト酸デカルボキシラーゼ(例えば、kivd、PDC6、またはTHI3)、およびアルコールデヒドロゲナーゼ(例えば、ADH2)などの標的酵素の高度発現を含み得る。]
[0053] また、フェニルエタノールを生成する組換え微生物を提供し、コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼ(例えば、pheA)、コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼ(例えば、tyrA)、2-ケト酸デカルボキシラーゼ(例えば、kivd、PDC6、またはTHI3)、およびアルコールデヒドロゲナーゼ(例えば、ADH2)などの標的酵素の高度発現を含み得る。]
[0054] 先述の通り、本開示を全体を通して記載の標的酵素は一般に代謝産物を生成する。例えば、酵素2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(leuA)、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(leuB)、およびイソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ(leuC、leuDまたはleuCDオペロン)は、2-ケト酪酸を含む基質から2-ケト吉草酸を生成し得る。さらに、本開示を全体を通して記載の標的酵素は、ポリヌクレオチドによってコードされる。例えば、トレオニンデヒドラターゼは、ilvA遺伝子に由来するポリヌクレオチドによってコードされ得る。アセトヒドロキシ酸シンターゼは、ilvIHオペロンに由来するポリヌクレオチドによってコードされ得る。アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼは、ilvC遺伝子に由来するポリヌクレオチドによってコードされ得る。ジヒドロキシ酸デヒドラターゼは、ilvD遺伝子に由来するポリヌクレオチドによってコードされ得る。2-ケト酸デカルボキシラーゼは、PDC6、ARO10、THI3、kivd、および/またはpdc遺伝子に由来するポリヌクレオチドによってコードされ得る。アルコールデヒドロゲナーゼは、ADH2遺伝子に由来するポリヌクレオチドによってコードされ得る。追加的酵素および典型的遺伝子は、本文書を全体を通して記載される。さまざまなポリペプチドおよびポリヌクレオチドの相同体は、適切な酵素をコードする適切なポリヌクレオチドを提供するすべての生物的起源から生じ得る。例えば、相同体はさまざまなデータベースを参照することにより特定できる。]
[0055] 本開示では、本開示の方法、組成および生物に有用な個別の遺伝子を識別するが、かかる遺伝子の絶対的な識別は必要ないことが分かるであろう。例えば、ポリペプチドまたは酵素をコードする配列を含む特定の遺伝子またはポリヌクレオチドの変更は実行でき、活性をスクリーニングできる。かかる変更は一般に、保存的変異およびサイレント変異を含む。かかる修飾または変異ポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、当技術分野で周知の方法を使用して機能酵素活性の発現をスクリーニングできる。]
[0056] 遺伝コードの固有の縮重のため、実質的に同一または機能的に同等のポリペプチドをコードする他のポリヌクレオチドは、かかる酵素をコードするポリヌクレオチドのクローンおよび発現のために使用することもできる。]
[0057] 当業者には知られているように、特定の宿主では、その発現を強化するためにコード配列を修飾することが有利となり得る。遺伝コードは64の潜在的コドンを持ち重複しているが、ほとんどの生物は、一般にこれらのコドンのサブセットを使用する。1つの種において最もよく使用されるコドンは最適コドンと呼ばれ、あまり使用されないものは希少または低使用コドンとして分類される。コドンは、宿主の優先コドン使用を反映するために代用されることが可能で、このプロセスは時に「コドン最適化」または「種コドン偏向のための制御」と呼ばれる。]
[0058] 特定の原核生物または真核生物宿主によって優先されるコドンを含む最適化されたコード配列(Murray et al.(1989)Nucl. AcidsRes. 17:477-508参照)は、例えば翻訳速度を増すため、または非最適化配列から生成される転写産物と比べて半減期が長いなど、望ましい特性を持つ組換えRNA転写産物を生成するために調製され得る。翻訳停止コドンは、宿主選択を反映するために改変することもできる。例えば、サッカロミセス・セレビシエおよび哺乳類の典型的停止コドンはそれぞれ、UAAおよびUGAである。単子葉植物の典型的ストップコドンはUGAで、昆虫および大腸菌は一般的にUAAを停止コドンとして使用する(Dalphin et al.(1996)Nucl. Acids Res. 24: 216-218)。例えば、米国特許第6,015,891号およびその引用文献において、植物における発現のためのヌクレオチド配列の最適化方法が提供されている。]
[0059] 当業者には知られているように、遺伝コードの縮重性のために、ヌクレオチド配列の異なるさまざまなDNA化合物を使用して、本開示の任意の酵素をコードすることができる。上記の生合成酵素をコードする天然DNA配列は、本明細書では単に本開示の説明としてのみ言及されるものとし、本開示には、本開示の方法で使用される酵素のポリペプチドおよびタンパク質のアミノ酸配列をコードするすべての配列のDNA化合物を含む。同様に、ポリペプチドは一般に、望ましい活性の喪失または著しい喪失を伴うことなく、アミノ酸配列への1つ以上のアミノ酸置換、欠失および挿入に耐える。本開示には、修飾または変異体ポリペプチドが参照ポリペプチドの酵素同化または異化活性を持つ限り、本明細書に記載の特定タンパク質とは異なるアミノ酸配列を持つかかるポリペプチドを含む。さらに、本明細書に示されるDNA配列によってコードされるアミノ酸配列は、本開示の実施形態を単に説明するものにすぎない。]
[0060] さらに、代謝産物生成に有用な酵素の相同体(例えば、ケトチオラーゼ、アセチル-CoAアセチルトランスフェラーゼ、ヒドロキシブチリルCoAデヒドロゲナーゼ、クロトナーゼ、クロトニル-CoAレダクターゼ、ブチリル-coAデヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH))は、本明細書で提供される微生物および方法によって包含される。第一のファミリーまたは種の原酵素または遺伝子に関して使用される「相同体」という用語は、第二のファミリーまたは種の固有酵素または遺伝子を指し、これは機能的、構造的またはゲノムの解析が、第一のファミリーまたは種の原酵素または遺伝子に相当する第二のファミリーまたは種の酵素または遺伝子のものであることによって決定される。ほとんどの場合、相同体は機能的、構造的またはゲノム的に類似性を持つ。遺伝子プローブおよびPCRを使用して、酵素または遺伝子の相同体を容易にクローニングできる技術が知られている。相同体としてのクローン配列の同一性は、機能的解析および/または遺伝子のゲノムマッピングによって確認できる。]
[0061] あるタンパク質をコードする核酸配列が第二のタンパク質をコードする核酸配列と類似の配列を持つ場合、そのタンパク質は第二のタンパク質に対して「相同性」を持つまたは「相同」である。つまり、2つのタンパク質が「類似の」アミノ酸配列を持つ場合、1つのタンパク質は第二のタンパク質に対して相同性を持つ。(このように、「相同タンパク質」という用語は、2つのタンパク質が類似のアミノ酸配列を持つことと定義される)。]
[0062] 本明細書で使用される場合、アミノ酸配列が少なくとも約30%、40%、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の同一性を持つ場合、2つのタンパク質(またはタンパク質の領域)は、実質的に相同である。2つのアミノ酸配列または2つの核酸配列の同一性パーセントを決定するためには、最適比較ができるように配列をアラインメントする(例えば、最適にアラインメントするために、第一および第二のアミノ酸または核酸配列のどちらかまたは両方にギャップを導入することができ、比較のために非相同配列を無視することができる)。一実施形態では、比較目的用にアラインメントされた参照配列の長さは、参照配列の長さの少なくとも30%、典型的には少なくとも40%、さらに典型的には少なくとも50%、さらにより典型的には少なくとも60%、さらにより典型的には少なくとも70%、80%、90%、100%である。対応するアミノ酸位置またはヌクレオチド位置のアミノ酸残基またはヌクレオチドを、その後比較する。第一の配列のある位置が、第二の配列の対応する位置と同じアミノ酸残基またはヌクレオチドで占められている場合、分子はその位置では同一である(本明細書で使用される場合、アミノ酸または核酸「同一性」は、アミノ酸または核酸「相同性」と同等である)。2つの配列間の同一性パーセントは、それらの配列が共有する同一位置の数の関数であり、2つの配列を最適にアラインメントするために導入する必要のあるギャップの数、および各ギャップの長さを考慮する。例えば、kivd遺伝子に関しては、かなり類似の他の生物からの相同体(例えば、pdc6、aro10、thI3、pdc、kdcA、pdc1、pdc5)および、参照遺伝子に対して少なくとも30、40、50、60、70、80、85、90、95、98、または99%の同一性を持ち、参照遺伝子とかなり類似の酵素活性を持つ酵素をコードする遺伝子を含む。例えば、クルイベロミセス・ラクチスのピルビン酸デカルボキシラーゼは、アミノ酸レベルでKivdと37%の同一性を持つ。kivdとthI3は核酸レベルで32%同一である。シゾサッカロミセス・ポンベのアルコールデヒドロゲナーゼは、アミノ酸配列レベルでサッカロミセス・セレビシエのADH2と52%の同一性を持つ。サッカロミセス・セレビシエのadh2とラクトコッカス・ラクティスのadhは49%同一である。KIVD(ラクトコッカス・ラクティス)とPDC6(サッカロミセス・セレビシエ)は36%の同一性を共有する(陽性= 322/562(57%)、ギャップ= 24/562(4%))。KIVD(ラクトコッカス・ラクティス)およびTHI3(サッカロミセス・セレビシエ)は32%の同一性を共有する(陽性= 307/571(53%)、ギャップ= 35/571(6%))。kivd(ラクトコッカス・ラクティス)およびARO10(サッカロミセス・セレビシエ)は30%の同一性を共有する(陽性= 296/598(49%)、ギャップ= 65/598(10%))。ARO10(サッカロミセス・セレビシエ)およびPDC6(サッカロミセス・セレビシエ)は34%の同一性を共有する(陽性 = 320/616(51%)、ギャップ= 61/616(9%))。ARO10(サッカロミセス・セレビシエ)およびTHI3(サッカロミセス・セレビシエ)は30%の同一性を共有する(陽性= 304/599(50%)、ギャップ = 48/599(8%))。ARO10(サッカロミセス・セレビシエ)およびピルビン酸デカルボキシラーゼ(クロストリジウム・アセトブチリカムATCC824)は30%の同一性を共有する(陽性= 291/613(47%)。ギャップ= 73/613(11%))。PDC6(サッカロミセス・セレビシエ)およびTHI3(サッカロミセス・セレビシエ)は50%の同一性を共有する(陽性= 402/561(71%)、ギャップ = 17/561(3%))。PDC6(サッカロミセス・セレビシエ)およびピルビン酸デカルボキシラーゼ(クロストリジウム・アセトブチリカム ATCC 824)は38%の同一性を共有する(陽性= 328/570(57%)、ギャップ = 30/570(5%))。THI3(サッカロミセス・セレビシエ)およびピルビン酸デカルボキシラーゼ(クロストリジウム・アセトブチリカム ATCC 824)は35%の同一性を共有する(陽性= 284/521(54%)。ギャップ = 25/521(4%))。本明細書にリストされた各遺伝子およびポリペプチド/酵素の配列は、ワールドワイドウェブで利用できるデータベースを使用して容易に特定できる(例えば、http:(//)eecoli.kaist.ac.kr/main.html参照)。さらに、アミノ酸配列および核酸配列は、本技術分野で一般的に使用されるアルゴリズムを用いて、容易に同一性を比較できる。]
[0063] タンパク質またはペプチドとの関連で「相同」が使用される場合、同一でない残基位置は、しばしば保存的アミノ酸置換により異なっていることが分かる。「保存的アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が、類似の化学特性の側鎖(R基)を持つ別のアミノ酸残基によって置換されるものである(例えば、電荷または疎水性)。一般に、保存的アミノ酸置換は、タンパク質の機能特性を大きく変えることはない。保存的置換によって、2つ以上のアミノ酸配列がお互いに異なっている場合、配列同一性パーセントまたは相同性の程度は、置換の保存性を修正するために上方調整され得る。この調整を行う手段は、当業者には良く知られている(例えば、Pearson et al., 1994を参照、これは参照により本明細書に組み込まれる)。]
[0064] 次の6つのグループは、お互いの保存的置換のアミノ酸をそれぞれ含む。1)セリン(S)、トレオニン(T);2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);4)アルギニン(R)、リシン(K);5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、アラニン(A)、バリン(V)、および 6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)。]
[0065] ポリペプチドの配列相同性は、配列同一性パーセントとしても言及されるが、これは一般に配列分析ソフトウエアを使用して測定される。例えば、Genetics Computer Group(GCG)の配列分析ソフトウエア・パッケージ(University of Wisconsin Biotechnology Center, 910 University Avenue, Madison, Wis. 53705)を参照。タンパク質分析ソフトウエアは、保存的アミノ酸置換を含むさまざまな置換、欠失および他の改変に割り当てられた相同の尺度を用いて、類似の配列を一致させる。例えば、GCGは、異なる生物種からの相同ポリペプチド、または野生型タンパク質およびその突然変異タンパク質間など、密接に関連したポリペプチド間の配列相同性または配列同一性を初期設定パラメータで決定するのに使用できる「Gap」および「Bestfit」などのプログラムを含む。例えば、GCGバージョン6.1参照。]
[0066] 分子配列を、異なる生物の多数の配列を含むデータベースと比較するのに使用される典型的アルゴリズムは、コンピュータプログラムBLAST(Altschul, 1990; Gish, 1993; Madden, 1996; Altschul, 1997; Zhang, 1997)、特にblastpまたはtblastn(Altschul, 1997)である。BLASTpの一般的パラメータは以下のとおりである。期待値:10(初期値)、フィルター:seg(初期値)、ギャップを開けるためのコスト:11(初期値)、ギャップを広げるためのコスト:1(初期値)、最大アラインメント:100(初期値)、ワードサイズ:11(初期値)、記述数:100(初期値)、ペナルティ・マトリクス:BLOWSUM62。]
[0067] 多数の異なる生物の配列を含むデータベースを検索する場合は、アミノ酸配列を比較するのが一般的である。アミノ酸配列を使ったデータベース検索は、本分野で周知のblastpのほかにアルゴリズムで評価できる。例えば、ポリペプチド配列は、GCGバージョン6.1のプログラムであるFASTAを使用して比較できる。FASTAは、クエリーと検索配列間の最高重複領域のアラインメントと配列同一性パーセントを提供する(Pearson, 1990、これは参照により本明細書に組み込まれる)。例えば、アミノ酸配列間の配列同一性パーセントは、GCG バージョン 6.1で提供されるFASTAとその初期設定パラメータ(ワードサイズ2、およびPAM250スコア・マトリクス)を使って決定でき、これは参照により本明細書に組み込まれる。]
[0068] 次の表および本開示では、遺伝子、および当業者が利用できるポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列を持つ各遺伝子の相同体の非限定的例を提供する。
表1:さまざまな高級アルコール生成の組換え経路の説明(「+」=発現、発現または活性の増加/「-」=発現もしくは活性の減少またはノックアウト*)]
[0069] 表2〜9に、典型的な遺伝子および相同体並びに生物源のリストを含め、本開示のさまざまな組換え微生物に対する反応経路を示す。]
[0070] ]
[0071] ]
[0072] ]
[0073] ]
[0074] ]
[0075] ]
[0076] ]
[0077] 本開示は、本明細書に記載される組換え微生物の生成に有用なさまざまな遺伝子、相同体および変異体のアクセッション番号を提供する。本明細書に記載される相同体および変異体は、例示的かつ非制限的なものであることが理解されるべきである。追加的な相同体、変異体および配列は、例えば、ワールドワイドウェブから利用できる国立生物工学情報センター(NCBI)へのアクセスを含め、さまざまなデータベースを用いて当業者が利用できる。]
[0078] エタノールデヒドロゲナーゼ(アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼとも呼ばれる)は、adhEにより大腸菌内でコードされる。adhEは、アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)、アセトアルデヒド/アセチル-CoAデヒドロゲナーゼ(ACDH)、ピルビン酸-ギ酸-リアーゼディアクティベース(deactivase)(PFLディアクティベース)という三つの活性から構成され、PFLディアクティベース活性は鉄、NAD、およびCoA依存性の反応におけるピルビン酸-ギ酸-リアーゼ触媒のクエンチングを触媒する。相同体は当技術分野で知られており(例えば、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(ポリトメラ種プリングスハイム198.80)gi|40644910|emb|CAD42653.2|(40644910)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(クロストリジウム・ボツリヌムA株ATCC3502)gi|148378348|ref|YP_001252889.1|(148378348)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチスCO92)gi|16122410|ref|NP_405723.1|(16122410)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(仮性結核菌IP 32953)gi|51596429|ref|YP_070620.1|(51596429)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチスCO92)gi|115347889|emb|CAL20810.1|(115347889)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(仮性結核菌IP 32953)gi|51589711|emb|CAH21341.1|(51589711)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(大腸菌CFT073)gi|26107972|gb|AAN80172.1|AE016760_31(26107972)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチス次亜種ハタネズミ株91001)gi|45441777|ref|NP_993316.1|(45441777)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチス次亜種ハタネズミ株91001)gi|45436639|gb|AAS62193.1|(45436639)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(ウェルシュ菌ATCC 13124)gi|110798574|ref|YP_697219.1|(110798574)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(シェワネラ・オネイデンシスMR-1)gi|24373696|ref|NP_717739.1|(24373696)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(クロストリジウム・ボツリヌムA株ATCC 19397)gi|153932445|ref|YP_001382747.1|(153932445)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチス次亜種Antiqua株E1979001)gi|165991833|gb|EDR44134.1|(165991833)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(クロストリジウム・ボツリヌムA株Hall)gi|153937530|ref|YP_001386298.1|(153937530)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(ウェルシュ菌ATCC 13124)gi|110673221|gb|ABG82208.1|(110673221)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(クロストリジウム・ボツリヌムA株Hall)gi|152933444|gb|ABS38943.1|(152933444)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチス次亜種オリエンタリス株F1991016)gi|165920640|gb|EDR37888.1|(165920640)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチス次亜種オリエンタリス株IP275)gi|165913933|gb|EDR32551.1|(165913933)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチスアンゴラ)gi|162419116|ref|YP_001606617.1|(162419116)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(クロストリジウム・ボツリヌムF株Langeland)gi|153940830|ref|YP_001389712.1|(153940830)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(大腸菌HS)gi|157160746|ref|YP_001458064.1|(157160746)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(大腸菌E24377A)gi|157155679|ref|YP_001462491.1|(157155679)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・エンテロコリチカ亜種エンテロコリチカ8081)gi|123442494|ref|YP_001006472.1|(123442494)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(シネココッカス種 JA-3-3Ab)gi|86605191|ref|YP_473954.1|(86605191)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(リステリア・モノサイトゲネス株4b F2365)gi|46907864|ref|YP_014253.1|(46907864)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エンテロコッカス・フェカリスV583)gi|29375484|ref|NP_814638.1|(29375484)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(ストレプトコッカス・アガラクティエ2603V/R)gi|22536238|ref|NP_687089.1|(22536238)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(クロストリジウム・ボツリヌムA株ATCC 19397)gi|152928489|gb|ABS33989.1|(152928489)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(大腸菌E24377A)gi|157077709|gb|ABV17417.1|(157077709)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(大腸菌HS)gi|157066426|gb|ABV05681.1|(157066426)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(クロストリジウム・ボツリヌムF株Langeland)gi|152936726|gb|ABS42224.1|(152936726)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチスCA88-4125)gi|149292312|gb|EDM42386.1|(149292312)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・エンテロコリチカ亜種エンテロコリチカ8081)gi|122089455|emb|CAL12303.1|(122089455)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(クラミドモナス・ラインハーディ)gi|92084840|emb|CAF04128.1|(92084840)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(シネココッカス種 JA-3-3Ab)gi|86553733|gb|ABC98691.1|(86553733)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(シェワネラ・オネイデンシスMR-1)gi|24348056|gb|AAN55183.1|AE015655_9(24348056)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エンテロコッカス・フェカリスV583)gi|29342944|gb|AAO80708.1|(29342944)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(リステリア・モノサイトゲネス株4b F2365)gi|46881133|gb|AAT04430.1|(46881133)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(リステリア・モノサイトゲネス株1/2a F6854)gi|47097587|ref|ZP_00235115.1|(47097587)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(リステリア・モノサイトゲネス株4b H7858)gi|47094265|ref|ZP_00231973.1|(47094265)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(リステリア・モノサイトゲネス株4b H7858)gi|47017355|gb|EAL08180.1|(47017355)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(リステリア・モノサイトゲネス株1/2a F6854)gi|47014034|gb|EAL05039.1|(47014034)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(ストレプトコッカス・アガラクティエ2603V/R)gi|22533058|gb|AAM98961.1|AE014194_6(22533058)p、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチス次亜種Antiqua株E1979001)gi|166009278|ref|ZP_02230176.1|(166009278)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチス次亜種オリエンタリス株IP275)gi|165938272|ref|ZP_02226831.1|(165938272)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチス次亜種オリエンタリス株F1991016)gi|165927374|ref|ZP_02223206.1|(165927374)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチスアンゴラ)gi|162351931|gb|ABX85879.1|(162351931)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(仮性結核菌IP 31758)gi|153949366|ref|YP_001400938.1|(153949366)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(仮性結核菌IP 31758)gi|152960861|gb|ABS48322.1|(152960861)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチスCA88-4125)gi|149365899|ref|ZP_01887934.1|(149365899)、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(大腸菌CFT073)gi|26247570|ref|NP_753610.1|(26247570)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(EC 1.2.1.10)(acdh)、ピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(pfl ディアクティベース))(クロストリジウム・ボツリヌムA株ATCC 3502)gi|148287832|emb|CAL81898.1|(148287832)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(ACDH)、ピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(PFL ディアクティベース))gi|71152980|sp|P0A9Q7.2|ADHE_ECOLI(71152980)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼおよびアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ、およびピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(桿状細菌亜種アトロセプティカSCRI1043)gi|50121254|ref|YP_050421.1|(50121254)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼおよびアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ、およびピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(桿状細菌亜種アトロセプティカSCRI1043)gi|49611780|emb|CAG75229.1|(49611780)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(ACDH))gi|19858620|sp|P33744.3|ADHE_CLOAB(19858620)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(ACDH)、ピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(PFLディアクティベース))gi|71152683|sp|P0A9Q8.2|ADHE_ECO57(71152683)
、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)、ピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(クロストリジウム・ディフィシル630)gi|126697906|ref|YP_001086803.1|(126697906)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)、ピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(クロストリジウム・ディフィシル 630)gi|115249343|emb|CAJ67156.1|(115249343)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)およびアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(ACDH)、ピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(PFL ディアクティベース))(フォトラブダス・ルミネッセンス亜種ラウモンディイTTO1)gi|37526388|ref|NP_929732.1|(37526388)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ 2(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ、アセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ)(化膿レンサ球菌株Manfredo)gi|134271169|emb|CAM29381.1|(134271169)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)およびアセトアルデヒドデヒドロゲナーゼ(アセチル化)(ACDH)、ピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(PFLディアクティベース))(フォトラブダス・ルミネッセンス 亜種ラウモンディイTTO1)gi|36785819|emb|CAE14870.1|(36785819)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼおよびピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(クロストリジウム・ディフィシル630)gi|126700586|ref|YP_001089483.1|(126700586)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼおよびピルビン酸-ギ酸-リアーゼ・ディアクティベース(クロストリジウム・ディフィシル630)gi|115252023|emb|CAJ69859.1|(115252023)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ 2(化膿レンサ球菌株Manfredo)gi|139472923|ref|YP_001127638.1|(139472923)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼE(ウェルシュ菌株13)gi|18311513|ref|NP_563447.1|(18311513)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ E(ウェルシュ菌株13)gi|18146197|dbj|BAB82237.1|(18146197)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ、ADHE1(クロストリジウム・アセトブチリカムATCC 824)gi|15004739|ref|NP_149199.1|(15004739)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ、ADHE1(クロストリジウム・アセトブチリカムATCC 824)gi|14994351|gb|AAK76781.1|AE001438_34(14994351)、アルデヒド-アルコールデヒドロゲナーゼ 2(左記を含む:アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)、アセトアルデヒド/アセチル-CoAデヒドロゲナーゼ(ACDH))gi|2492737|sp|Q24803.1|ADH2_ENTHI(2492737)、アルコールデヒドロゲナーゼ(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌株CT18)gi|16760134|ref|NP_455751.1|(16760134)、およびアルコールデヒドロゲナーゼ(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌)gi|16502428|emb|CAD08384.1|(16502428)を参照のこと)、またアクセッション番号に関連する各配列の全体を参照により本明細書に組み込む。]
[0079] 乳酸デヒドロゲナーゼ(D-乳酸デヒドロゲナーゼおよび発酵デヒドロゲナーゼとも呼ばれる)は、大腸菌においてldhAによりコードされ、ピルビン酸のD-乳酸へのNADH依存性変換を触媒する。ldhA相同体および変異体が知られている。事実、現在、1664種の細菌乳酸デヒドロゲナーゼがNCBIから利用可能である。例えば、かかる相同体および変異体には、例えば、D-乳酸デヒドロゲナーゼ(D-LDH)(発酵乳酸デヒドロゲナーゼ)gi|1730102|sp|P52643.1|LDHD_ECOLI(1730102)、D-乳酸デヒドロゲナーゼgi|1049265|gb|AAB51772.1|(1049265)、D-乳酸デヒドロゲナーゼ(大腸菌APEC O1)gi|117623655|ref|YP_852568.1|(117623655)、D-乳酸デヒドロゲナーゼ(大腸菌CFT073)gi|26247689|ref|NP_753729.1|(26247689)、D-乳酸デヒドロゲナーゼ(大腸菌O157:H7 EDL933)gi|15801748|ref|NP_287766.1|(15801748)、D-乳酸デヒドロゲナーゼ(大腸菌APEC O1)gi|115512779|gb|ABJ00854.1|(115512779)、D-乳酸デヒドロゲナーゼ(大腸菌CFT073)gi|26108091|gb|AAN80291.1|AE016760_150(26108091)、発酵D-乳酸デヒドロゲナーゼ、NAD依存性(大腸菌K12)gi|16129341|ref|NP_415898.1|(16129341)、発酵D-乳酸デヒドロゲナーゼ、NAD依存性(大腸菌UTI89)gi|91210646|ref|YP_540632.1|(91210646)、発酵D-乳酸デヒドロゲナーゼ、NAD依存性(大腸菌K12)gi|1787645|gb|AAC74462.1|(1787645)、発酵D-乳酸デヒドロゲナーゼ、NAD依存性(大腸菌W3110)gi|89108227|ref|AP_002007.1|(89108227)、発酵D-乳酸デヒドロゲナーゼ、NAD依存性(大腸菌W3110)gi|1742259|dbj|BAA14990.1|(1742259)、発酵D-乳酸デヒドロゲナーゼ、NAD依存性(大腸菌UTI89)gi|91072220|gb|ABE07101.1|(91072220)、発酵D-乳酸デヒドロゲナーゼ、NAD依存性(大腸菌O157:H7 EDL933)gi|12515320|gb|AAG56380.1|AE005366_6(12515320)、発酵D-乳酸デヒドロゲナーゼ(大腸菌O157:H7株Sakai)gi|13361468|dbj|BAB35425.1|(13361468)、COG1052:乳酸デヒドロゲナーゼおよび関連するデヒドロゲナーゼ(大腸菌101-1)gi|83588593|ref|ZP_00927217.1|(83588593)、COG1052: 乳酸デヒドロゲナーゼおよび関連するデヒドロゲナーゼ(大腸菌53638)gi|75515985|ref|ZP_00738103.1|(75515985)、COG1052: 乳酸デヒドロゲナーゼおよび関連するデヒドロゲナーゼ(大腸菌E22)gi|75260157|ref|ZP_00731425.1|(75260157)、COG1052: 乳酸デヒドロゲナーゼおよび関連するデヒドロゲナーゼ(大腸菌F11)gi|75242656|ref|ZP_00726400.1|(75242656)、COG1052: 乳酸デヒドロゲナーゼおよび関連するデヒドロゲナーゼ(大腸菌E110019)gi|75237491|ref|ZP_00721524.1|(75237491)、COG1052: 乳酸デヒドロゲナーゼおよび関連するデヒドロゲナーゼ(大腸菌B7A)gi|75231601|ref|ZP_00717959.1|(75231601)、およびCOG1052: 乳酸デヒドロゲナーゼおよび関連するデヒドロゲナーゼ(大腸菌B171)gi|75211308|ref|ZP_00711407.1|(75211308)があり、アクセッション番号に関連する各配列の全体を参照により本明細書に組み込む。]
[0080] 2つの膜結合性FAD含有酵素がフマル酸およびコハク酸相互変換の触媒に関与し、フマル酸レダクターゼは嫌気性生育で、コハク酸デヒドロゲナーゼは好気生育で使用される。フマル酸レダクターゼは複数のサブユニットから構成される(例:大腸菌内のfrdA、B、およびC)。サブユニットのいずれの1つの改変は、本明細書における望ましい活性を結果的に生む可能性がある。例えば、frdB、frdCまたはfrdBCのノックアウトが開示の方法において有益である。Frd相同体および変異体が知られている。例えば、相同体および変異体には、フマル酸レダクターゼサブユニットD(フマル酸レダクターゼ13 kDa疎水性タンパク質)gi|67463543|sp|P0A8Q3.1|FRDD_ECOLI(67463543)、フマル酸レダクターゼサブユニットC(フマル酸レダクターゼ15 kDa疎水性タンパク質)gi|1346037|sp|P20923.2|FRDC_PROVU(1346037)、フマル酸レダクターゼサブユニットD(フマル酸レダクターゼ13 kDa疎水性タンパク質)gi|120499|sp|P20924.1|FRDD_PROVU(120499)、フマル酸レダクターゼサブユニットC(フマル酸レダクターゼ15 kDa疎水性タンパク質)gi|67463538|sp|P0A8Q0.1|FRDC_ECOLI(67463538)、フマル酸レダクターゼ鉄硫黄サブユニット(大腸菌)gi|145264|gb|AAA23438.1|(145264)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニット(大腸菌)gi|145263|gb|AAA23437.1|(145263)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニットgi|37538290|sp|P17412.3|FRDA_WOLSU(37538290)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニットgi|120489|sp|P00363.3|FRDA_ECOLI(120489)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニットgi|120490|sp|P20922.1|FRDA_PROVU(120490)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニット前駆体(フラボチトクロムc)(フラボチトクロムc3)(Fcc3)gi|119370087|sp|Q07WU7.2|FRDA_SHEFN(119370087)、フマル酸レダクターゼ鉄-硫黄サブユニットgi|81175308|sp|P0AC47.2|FRDB_ECOLI(81175308)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニット(フラボチトクロムc)(フラボチトクロムc3)(Fcc3)gi|119370088|sp|P0C278.1|FRDA_SHEFR(119370088)、Frdオペロンの特性化されていないタンパク質C gi|140663|sp|P20927.1|YFRC_PROVU(140663)、Frdオペロン推定鉄-硫黄サブユニットA gi|140661|sp|P20925.1|YFRA_PROVU(140661)、フマル酸レダクターゼ 鉄-硫黄サブユニットgi|120493|sp|P20921.2|FRDB_PROVU(120493)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニットgi|2494617|sp|O06913.2|FRDA_HELPY(2494617)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニット前駆体(鉄(III)誘導フラボチトクロムC3)(Ifc3)gi|13878499|sp|Q9Z4P0.1|FRD2_SHEFN(13878499)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニットgi|54041009|sp|P64174.1|FRDA_MYCTU(54041009)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニットgi|54037132|sp|P64175.1|FRDA_MYCBO(54037132)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニットgi|12230114|sp|Q9ZMP0.1|FRDA_HELPJ(12230114)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニットgi|1169737|sp|P44894.1|FRDA_HAEIN(1169737)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニット(ウォリネラ・スクシノゲン)gi|13160058|emb|CAA04214.2|(13160058)、フマル酸レダクターゼ・フラビンタンパク質サブユニット前駆体(フラボチトクロムc)(FLcyt)gi|25452947|sp|P83223.2|FRDA_SHEON(25452947)、フマル酸レダクターゼ鉄硫黄サブユニット(ウォリネラ・スクシノゲン)gi|2282000|emb|CAA04215.1|(2282000)、およびフマル酸レダクターゼ・シトクロムbサブユニット(ウォリネラ・スクシノゲン)gi|2281998|emb|CAA04213.1|(2281998)があり、アクセッション番号に関連する各配列の全体を参照により本明細書に組み込む。]
[0081] 酢酸キナーゼは、ackAにより大腸菌内においてコードされている。AckAは、アセチル-coAから酢酸への変換に関与する。具体的には、ackAはアセチル-リン酸の酢酸への変換を触媒する。AckA相同体および変異体が知られている。NCBIデータベースでは、およそ1450種のポリペプチドを細菌酢酸キナーゼとして列記している。例えば、かかる相同体および変異体には、酢酸キナーゼ(ストレプトマイセス・セリカラーA3(2))gi|21223784|ref|NP_629563.1|(21223784)、酢酸キナーゼ(ストレプトマイセス・セリカラーA3(2))gi|6808417|emb|CAB70654.1|(6808417)、酢酸キナーゼ(化膿レンサ球菌M1 GAS)gi|15674332|ref|NP_268506.1|(15674332)、酢酸キナーゼ(カンピロバクター・ジェジュニ亜種ジェジュニNCTC 11168)gi|15792038|ref|NP_281861.1|(15792038)、酢酸キナーゼ(化膿レンサ球菌M1 GAS)gi|13621416|gb|AAK33227.1|(13621416)、酢酸キナーゼ(ヴェルコミクロビウムSH 1)gi|32476009|ref|NP_869003.1|(32476009)、酢酸キナーゼ(ヴェルコミクロビウムSH 1)gi|32472045|ref|NP_865039.1|(32472045)、酢酸キナーゼ(カンピロバクター・ジェジュニ亜種ジェジュニNCTC 11168)gi|112360034|emb|CAL34826.1|(112360034)、酢酸キナーゼ(ヴェルコミクロビウムSH 1)gi|32446553|emb|CAD76388.1|(32446553)、酢酸キナーゼ(ヴェルコミクロビウムSH 1)gi|32397417|emb|CAD72723.1|(32397417)、AckA(クロストリジウム・クルイベリDSM555)gi|153954016|ref|YP_001394781.1|(153954016)、酢酸キナーゼ(ビフィドバクテリウム・ロンガムNCC2705)gi|23465540|ref|NP_696143.1|(23465540)、AckA(クロストリジウム・クルイベリDSM 555)gi|146346897|gb|EDK33433.1|(146346897)、酢酸キナーゼ(ジフテリア菌)gi|38200875|emb|CAE50580.1|(38200875)、酢酸キナーゼ(ビフィドバクテリウム・ロンガムNCC2705)gi|23326203|gb|AAN24779.1|(23326203)、酢酸キナーゼ(アセトキナーゼ)gi|67462089|sp|P0A6A3.1|ACKA_ECOLI(67462089)、およびAckA(バチルス・リケニホルミスDSM 13)gi|52349315|gb|AAU41949.1|(52349315)があり、かかるアクセッション番号に関連する配列を参照により本明細書に組み込む。]
[0082] リン酸アセチルトランスフェラーゼは、ptaにより大腸菌内においてコードされる。PTAは、酢酸のアセチル-CoAへの変換に関与する。具体的に、PTAはアセチル-coAのアセチル-リン酸への変換を触媒する。PTA相同体および変異体が知られている。NCBIから利用できる細菌リン酸アセチルトランスフェラーゼには、およそ1075種ある。例えば、かかる相同体および変異体には、リン酸アセチルトランスフェラーゼ Pta(リケッチア・フェリスURRWXCal2)gi|67004021|gb|AAY60947.1|(67004021)、リン酸アセチルトランスフェラーゼ(ブフネラ・アフィディコラ株Cc(Cinara cedri))gi|116256910|gb|ABJ90592.1|(116256910)、pta(ブフネラ・アフィディコラ株Cc(Cinara cedri))gi|116515056|ref|YP_802685.1|(116515056)、pta(グロシナ・ブレビパルピスのウィグレスウォルシア・グロッシニディア内部共生体)gi|25166135|dbj|BAC24326.1|(25166135)、Pta(パスツレラ・マルトシダ亜種マルトシダ株Pm70)gi|12720993|gb|AAK02789.1|(12720993)、Pta(ロドスピリラム・ラブラム)gi|25989720|gb|AAN75024.1|(25989720)、pta(リステリア・ウェルシメリーserovar 6b株SLCC5334)gi|116742418|emb|CAK21542.1|(116742418)、Pta(マイコバクテリウム・アビウム亜種ヨーネ菌K-10)gi|41398816|gb|AAS06435.1|(41398816)、リン酸アセチルトランスフェラーゼ(pta)(ボレリア・ブルグドルフェリB31)gi|15594934|ref|NP_212723.1|(15594934)、リン酸アセチルトランスフェラーゼ(pta)(ボレリア・ブルグドルフェリB31)gi|2688508|gb|AAB91518.1|(2688508)、リン酸アセチルトランスフェラーゼ(pta)(インフルエンザ菌Rd KW20)gi|1574131|gb|AAC22857.1|(1574131)、リン酸アセチルトランスフェラーゼPta(リケッチア・ベリイRML369-C)gi|91206026|ref|YP_538381.1|(91206026)、リン酸アセチルトランスフェラーゼPta(リケッチア・ベリイRML369-C)gi|91206025|ref|YP_538380.1|(91206025)、リン酸アセチルトランスフェラーゼ pta(結核菌F11)gi|148720131|gb|ABR04756.1|(148720131)、リン酸アセチルトランスフェラーゼpta(結核菌株Haarlem)gi|134148886|gb|EBA40931.1|(134148886)、リン酸アセチルトランスフェラーゼ pta(結核菌C)gi|124599819|gb|EAY58829.1|(124599819)、リン酸アセチルトランスフェラーゼ Pta(リケッチア・ベリイRML369-C)gi|91069570|gb|ABE05292.1|(91069570)、リン酸アセチルトランスフェラーゼ Pta(リケッチア・ベリイRML369-C)gi|91069569|gb|ABE05291.1|(91069569)、リン酸アセチルトランスフェラーゼ(pta)(梅毒トレポネーマ亜種梅毒株Nichols)gi|15639088|ref|NP_218534.1|(15639088)、およびリン酸アセチルトランスフェラーゼ(pta)(梅毒トレポネーマ亜種梅毒株Nichols)gi|3322356|gb|AAC65090.1|(3322356)があり、アクセッション番号に関連する各配列の全体を参照により本明細書に組み込む。]
[0083] ピルビン酸-ギ酸リアーゼ(ギ酸アセチルトランスフェラーゼ)は、ピルビン酸のアセチル-CoAおよびギ酸への変換を触媒する酵素である。これは、有機フリーラジカルの生成による嫌気性条件下でのpfl活性化酵素により誘導され、リン酸制限中に大幅に減少する。ギ酸アセチルトランスフェラーゼは、pflBにより大腸菌においてコードされる 。PFLB相同体および変異体が知られている。例えば、かかる相同体および変異体には、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(ピルビン酸ギ酸-リアーゼ1)gi|129879|sp|P09373.2|PFLB_ECOLI(129879)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニア・ペスチスCO92)gi|16121663|ref|NP_404976.1|(16121663)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(仮性結核菌IP 32953)gi|51595748|ref|YP_069939.1|(51595748)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニア・ペスチス次亜種ハタネズミ株91001)gi|45441037|ref|NP_992576.1|(45441037)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニア・ペスチスCO92)gi|115347142|emb|CAL20035.1|(115347142)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニア・ペスチス次亜種ハタネズミ株91001)gi|45435896|gb|AAS61453.1|(45435896)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(仮性結核菌IP 32953)gi|51589030|emb|CAH20648.1|(51589030)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌株CT18)gi|16759843|ref|NP_455460.1|(16759843)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(サルモネラ・エンテリカ亜種パラチフスA菌株ATCC9150)gi|56413977|ref|YP_151052.1|(56413977)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌)gi|16502136|emb|CAD05373.1|(16502136)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(サルモネラ・エンテリカ亜種パラチフスA菌株ATCC 9150)gi|56128234|gb|AAV77740.1|(56128234)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(赤痢菌Sd197)gi|82777577|ref|YP_403926.1|(82777577)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・フレックスネリ2a株2457T)gi|30062438|ref|NP_836609.1|(30062438)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・フレックスネリ2a株2457T)gi|30040684|gb|AAP16415.1|(30040684)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・フレックスネリ5株8401)gi|110614459|gb|ABF03126.1|(110614459)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(赤痢菌Sd197)gi|81241725|gb|ABB62435.1|(81241725)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(大腸菌O157:H7 EDL933)gi|12514066|gb|AAG55388.1|AE005279_8(12514066)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニア・ペスチスKIM)gi|22126668|ref|NP_670091.1|(22126668)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(ストレプトコッカス・アガラクティエA909)gi|76787667|ref|YP_330335.1|(76787667)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニア・ペスチスKIM)gi|21959683|gb|AAM86342.1|AE013882_3(21959683)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(ストレプトコッカス・アガラクティエA909)gi|76562724|gb|ABA45308.1|(76562724)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニアエンテロコリチカ亜種エンテロコリチカ8081)gi|123441844|ref|YP_001005827.1|(123441844)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・フレックスネリ5株8401)gi|110804911|ref|YP_688431.1|(110804911)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(大腸菌UTI89)gi|91210004|ref|YP_539990.1|(91210004)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・ボイディSb227)gi|82544641|ref|YP_408588.1|(82544641)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・ソネイSs046)gi|74311459|ref|YP_309878.1|(74311459)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(肺炎桿菌亜種ニューモニエMGH78578)gi|152969488|ref|YP_001334597.1|(152969488)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌Ty2)gi|29142384|ref|NP_805726.1|(29142384)ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・フレックスネリ2a株301)gi|24112311|ref|NP_706821.1|(24112311)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(大腸菌O157:H7 EDL933)gi|15800764|ref|NP_286778.1|(15800764)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(肺炎桿菌亜種ニューモニエMGH 78578)gi|150954337|gb|ABR76367.1|(150954337)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニア・ペスチスCA88-4125)gi|149366640|ref|ZP_01888674.1|(149366640)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニア・ペスチスCA88-4125)gi|149291014|gb|EDM41089.1|(149291014)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(エルシニア・エンテロコリチカ 亜種エンテロコリチカ8081)gi|122088805|emb|CAL11611.1|(122088805)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・ソネイSs046)gi|73854936|gb|AAZ87643.1|(73854936)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(大腸菌UTI89)gi|91071578|gb|ABE06459.1|(91071578)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌Ty2)gi|29138014|gb|AAO69575.1|(29138014)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・ボイディSb227)gi|81246052|gb|ABB66760.1|(81246052)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(シゲラ・フレックスネリ2a株301)gi|24051169|gb|AAN42528.1|(24051169)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(大腸菌O157:H7株Sakai)gi|13360445|dbj|BAB34409.1|(13360445)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ1(大腸菌O157:H7株Sakai)gi|15830240|ref|NP_309013.1|(15830240)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ I(ピルビン酸ギ酸-リアーゼ1)(フォトラブダス・ルミネッセンス亜種ラウモンディイ TTO1)gi|36784986|emb|CAE13906.1|(36784986)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ I(ピルビン酸ギ酸-リアーゼ1)(フォトラブダス・ルミネッセンス亜種ラウモンディイTTO1)gi|37525558|ref|NP_928902.1|(37525558)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウスMu50)gi|14245993|dbj|BAB56388.1|(14245993)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウスMu50)gi|15923216|ref|NP_370750.1|(15923216)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(ピルビン酸ギ酸-リアーゼ)gi|81706366|sp|Q7A7X6.1|PFLB_STAAN(81706366)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(ピルビン酸ギ酸-リアーゼ)gi|81782287|sp|Q99WZ7.1|PFLB_STAAM(81782287)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(ピルビン酸ギ酸-リアーゼ)gi|81704726|sp|Q7A1W9.1|PFLB_STAAW(81704726)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウスMu3)gi|156720691|dbj|BAF77108.1|(156720691)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(桿状細菌亜種アトロセプティカSCRI1043)gi|50121521|ref|YP_050688.1|(50121521)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(桿状細菌亜種アトロセプティカSCRI1043)gi|49612047|emb|CAG75496.1|(49612047)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウス株Newman)gi|150373174|dbj|BAF66434.1(150373174)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(シェワネラ・オネイデンシスMR-1)gi|24374439|ref|NP_718482.1|(24374439)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(シェワネラ・オネイデンシスMR-1)gi|24349015|gb|AAN55926.1|AE015730_3(24349015)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(アクチノバチルス・プルロニューモニア血清型3株JL03)gi|165976461|ref|YP_001652054.1|(165976461)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(アクチノバチルス・プルロニューモニア血清型3株JL03)gi|165876562|gb|ABY69610.1|(165876562)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌黄色ブドウ球菌亜種アウレウスMW2)gi|21203365|dbj|BAB94066.1|(21203365)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウスN315)gi|13700141|dbj|BAB41440.1|(13700141)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウス株Newman)gi|151220374|ref|YP_001331197.1|(151220374)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウスMu3)gi|156978556|ref|YP_001440815.1|(156978556)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(シネココッカス種 JA-2-3B'a(2-13))gi|86607744|ref|YP_476506.1|(86607744)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(シネココッカス種 JA-3-3Ab)gi|86605195|ref|YP_473958.1|(86605195)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(連鎖球菌ニューモニエD39)gi|116517188|ref|YP_815928.1|(116517188)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(シネココッカス種 JA-2-3B'a(2-13))gi|86556286|gb|ABD01243.1|(86556286)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(シネココッカス種 JA-3-3Ab)gi|86553737|gb|ABC98695.1|(86553737)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(クロストリジウム・ノビイNT)gi|118134908|gb|ABK61952.1|(118134908)、ギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウスMRSA252)gi|49482458|ref|YP_039682.1|(49482458)、およびギ酸アセチルトランスフェラーゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウスMRSA252)gi|49240587|emb|CAG39244.1|(49240587)があり、アクセッション番号に関連する各配列の全体を参照により本書に組み込む。]
[0084] αイソプロピルリンゴ酸シンターゼ(EC 2.3.3.13、時として2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ、アルファ-IPMシンテターゼとも呼ばれる)は、3-メチル-2-オキソブタン酸(2-オキソイソ吉草酸)とアセチル-CoAのアセチル基の縮合を触媒して、3-カルボキシ-3-ヒドロキシ-4-メチルペンタン酸(2-イソプロピルリンゴ酸)を形成する。αイソプロピルリンゴ酸シンターゼは、leuAにより大腸菌内においてコードされる。LeuA相同体および変異体が知られている。例えば、かかる相同体および変異体には、例えば、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(コリネバクテリウム・グルタミカム)gi|452382|emb|CAA50295.1|(452382)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(大腸菌K12)gi|16128068|ref|NP_414616.1|(16128068)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(大腸菌K12)gi|1786261|gb|AAC73185.1|(1786261)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(シロイヌナズナ)gi|15237194|ref|NP_197692.1|(15237194)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(シロイヌナズナ)gi|42562149|ref|NP_173285.2|(42562149)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(シロイヌナズナ)gi|15221125|ref|NP_177544.1|(15221125)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(ストレプトマイセス・セリカラーA3(2))gi|32141173|ref|NP_733575.1|(32141173)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(ヴェルコミクロビウムSH 1)gi|32477692|ref|NP_870686.1|(32477692)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(ヴェルコミクロビウムSH 1)gi|32448246|emb|CAD77763.1|(32448246)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(アッカーマンシア・ムシニフィラATCCBAA-835)gi|166241432|gb|EDR53404.1|(166241432)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(ヘルペトシフォン・オーランティアカスATCC 23779)gi|159900959|ref|YP_001547206.1|(159900959)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(ディノロセオバクター・シバエDFL 12)gi|159043149|ref|YP_001531943.1|(159043149)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(サリニスポラ・アレニコーラCNS-205)gi|159035933|ref|YP_001535186.1|(159035933)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(トマトかいよう病菌亜種ミシガネンシスNCPPB 382)gi|148272757|ref|YP_001222318.1|(148272757)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(大腸菌B)gi|124530643|ref|ZP_01701227.1|(124530643)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(大腸菌C株ATCC 8739)gi|124499067|gb|EAY46563.1|(124499067)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(百日咳菌Tohama I)gi|33591386|ref|NP_879030.1|(33591386)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(ポリヌクレオバクター・ネッセサリウスSTIR1)gi|164564063|ref|ZP_02209880.1|(164564063)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(ポリヌクレオバクター・ネッセサリウスSTIR1)gi|164506789|gb|EDQ94990.1|(164506789)、および2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(バチルス・ウェイヘンステファネンシスKBAB4)gi|163939313|ref|YP_001644197.1|(163939313)があり、アクセッション番号に関連する配列の全体を参照により本書に組み込む。]
[0085] BCAAアミノトランスフェラーゼは、分岐鎖アミノ酸(BCAA)の生成を触媒する。多数のアミノトランスフェラーゼは既知であり、大腸菌内のilvEを例証とする。典型的な相同体および変異体には、下記のアクセッション番号により指定される配列:ilvE(ミクロキスティス・エルギノーザPCC 7806)gi|159026756|emb|CAO86637.1|(159026756)、IlvE(大腸菌)gi|87117962|gb|ABD20288.1|(87117962)、IlvE(大腸菌)gi|87117960|gb|ABD20287.1|(87117960)、IlvE(大腸菌)gi|87117958|gb|ABD20286.1|(87117958)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117956|gb|ABD20285.1|(87117956)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117954|gb|ABD20284.1|(87117954)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117952|gb|ABD20283.1|(87117952)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117950|gb|ABD20282.1|(87117950)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117948|gb|ABD20281.1|(87117948)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117946|gb|ABD20280.1|(87117946)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117944|gb|ABD20279.1|(87117944)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117942|gb|ABD20278.1|(87117942)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117940|gb|ABD20277.1|(87117940)、IlvE(シゲラ・フレックスネリ)gi|87117938|gb|ABD20276.1|(87117938)、IlvE(シゲラ・ディセンテリアエ)gi|87117936|gb|ABD20275.1|(87117936)、IlvE(シゲラ・ディセンテリアエ)gi|87117934|gb|ABD20274.1|(87117934)、IlvE(シゲラ・ディセンテリアエ)gi|87117932|gb|ABD20273.1|(87117932)、IlvE(シゲラ・ディセンテリアエ)gi|87117930|gb|ABD20272.1|(87117930)、およびIlvE(シゲラ・ディセンテリアエ)gi|87117928|gb|ABD20271.1|(87117928)があり、アクセッション番号に関連する各配列を参照により本明細書に組み込む。]
[0086] チロシンアミノトランスフェラーゼは、ジカルボキシアミノ酸および芳香族アミノ酸の基質の両方に対するアミノ基転移を触媒する。大腸菌のチロシンアミノトランスフェラーゼは、遺伝子tyrBによりコードされる。TyrB相同体および変異体が知られている。例えば、かかる相同体および変異体には、tyrB(ボルデテラ・ペツリイ)gi|163857093|ref|YP_001631391.1|(163857093)、tyrB(ボルデテラ・ペツリイ)gi|163260821|emb|CAP43123.1|(163260821)、アミノトランスフェラーゼ gi|551844|gb|AAA24704.1|(551844)、アミノトランスフェラーゼ(ブラディリゾビウム種BTAi1)gi|146404387|gb|ABQ32893.1|(146404387)、チロシンアミノトランスフェラーゼ TyrB(サルモネラ・エンテリカ)gi|4775574|emb|CAB40973.2|(4775574)、チロシンアミノトランスフェラーゼ(チフス菌LT2)gi|16422806|gb|AAL23072.1|(16422806)、およびチロシンアミノトランスフェラーゼ gi|148085|gb|AAA24703.1|(148085)があり、その各配列を参照により本明細書に組み込む。]
[0087] ピルビン酸酸化酵素は、ピルビン酸の酢酸およびCO2への変換を触媒する。大腸菌では、ピルビン酸酸化酵素はpoxBによりコードされる。PoxBおよびその相同体および変異体には、例えば、ピルビン酸酸化酵素、PoxB(大腸菌)gi|685128|gb|AAB31180.1||bbm|348451|bbs|154716(685128)、PoxB(蛍光菌)gi|32815820|gb|AAP88293.1|(32815820)、poxB(大腸菌)gi|25269169|emb|CAD57486.1|(25269169)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌)gi|16502101|emb|CAD05337.1|(16502101)、ピルビン酸酸化酵素(植物性乳酸菌)gi|41691702|gb|AAS10156.1|(41691702)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(ブラディリゾビウム・ジャポニクム)gi|20257167|gb|AAM12352.1|(20257167)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチスKIM)gi|22126698|ref|NP_670121.1|(22126698)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(シトクロム)(エルシニア・ペスチス次亜種Antiqua株B42003004)gi|166211240|ref|ZP_02237275.1|(166211240)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(シトクロム)(エルシニア・ペスチス次亜種Antiqua株B42003004)gi|166207011|gb|EDR51491.1|(166207011)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(トマト斑葉細菌病株DC3000)gi|28869703|ref|NP_792322.1|(28869703)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(チフス菌LT2)gi|16764297|ref|NP_459912.1|(16764297)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌株CT18)gi|16759808|ref|NP_455425.1|(16759808)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(シトクロム)(コクシエラ・ブルネッティDugway 5J108-111)gi|154706110|ref|YP_001424132.1|(154706110)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(トマトかいよう病菌亜種ミシガネンシスNCPPB 382)gi|148273312|ref|YP_001222873.1|(148273312)、ピルビン酸酸化酵素(ラクトバチルス・アシドフィルスNCFM)gi|58338213|ref|YP_194798.1|(58338213)、およびピルビン酸デヒドロゲナーゼ(エルシニア・ペスチスCO92)gi|16121638|ref|NP_404951.1|(16121638)があり、各アクセッション番号の配列を参照により本明細書に組み込む。]
[0088] L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ(EC 1.1.1.103)は、L-トレオニンのL-2-アミノ-3-オキソブタン酸への変換を触媒する。遺伝子tdhは、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼをコードする。NCBIで認識されている細菌生物からのL-トレオニン3-デヒドロゲナーゼはおよそ700種存在する。tdhのさまざまな相同体および変異体には、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|135560|sp|P07913.1|TDH_ECOLI(135560)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227854|sp|A4TSC6.1|TDH_YERPP(166227854)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227853|sp|A1JHX8.1|TDH_YERE8(166227853)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227852|sp|A6UBM6.1|TDH_SINMW(166227852)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227851|sp|A1RE07.1|TDH_SHESW(166227851)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227850|sp|A0L2Q3.1|TDH_SHESA(166227850)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227849|sp|A4YCC5.1|TDH_SHEPC(166227849)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227848|sp|A3QJC8.1|TDH_SHELP(166227848)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227847|sp|A6WUG6.1|TDH_SHEB8(166227847)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227846|sp|A3CYN0.1|TDH_SHEB5(166227846)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227845|sp|A1S1Q3.1|TDH_SHEAM(166227845)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227844|sp|A4FND4.1|TDH_SACEN(166227844)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227843|sp|A1SVW5.1|TDH_PSYIN(166227843)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227842|sp|A5IGK7.1|TDH_LEGPC(166227842)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227841|sp|A6TFL2.1|TDH_KLEP7(166227841)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227840|sp|A4IZ92.1|TDH_FRATW(166227840)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227839|sp|A0Q5K3.1|TDH_FRATN(166227839)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227838|sp|A7NDM9.1|TDH_FRATF(166227838)、L-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227837|sp|A7MID0.1|TDH_ENTS8(166227837)、およびL-トレオニン3-デヒドロゲナーゼ gi|166227836|sp|A1AHF3.1|TDH_ECOK1(166227836)があり、各アクセッション番号に関連する配列を参照により本明細書に組み込む。]
[0089] アセトヒドロキシ酸シンターゼ(例:ilvH)およびアセト乳酸シンターゼ(例:alsS、ilvB、ilvI)は、分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、およびイソロイシン)の合成を触媒する。IlvHは、大腸菌内のアセトヒドロキシ酸シンターゼをコードする(例えば参照により本明細書に組み込まれたアセトヒドロキシ酸シンターゼAHAS III(IlvH)(大腸菌)gi|40846|emb|CAA38855.1|(40846)を参照)。ilvHを構成する相同体および変異体やオペロンが知られており、これには例えば、ilvH(ミクロキスティス・エルギノーザPCC 7806)gi|159026908|emb|CAO89159.1|(159026908)、IlvH(バチルス・アミロリキフアシエンスFZB42)gi|154686966|ref|YP_001422127.1|(154686966)、IlvH(バチルス・アミロリキフアシエンスFZB42)gi|154352817|gb|ABS74896.1|(154352817)、IlvH(ゼノラブダス・ネマトフィラ)gi|131054140|gb|ABO32787.1|(131054140)、IlvH(チフス菌)gi|7631124|gb|AAF65177.1|AF117227_2(7631124)、ilvN(リステリア菌)gi|16414606|emb|CAC97322.1|(16414606)、ilvN(リステリア・モノサイトゲネス)gi|16411438|emb|CAD00063.1|(16411438)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(カウロバクター・クレセンタス)gi|408939|gb|AAA23048.1|(408939)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ I、小型サブユニット(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌)gi|16504830|emb|CAD03199.1|(16504830)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ、小型サブユニット(トロフェリマ・ホウィップリTW08/27)gi|28572714|ref|NP_789494.1|(28572714)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ、小型サブユニット(トロフェリマ・ホウィップリTW08/27)gi|28410846|emb|CAD67232.1|(28410846)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ I、小型サブユニット(サルモネラ・エンテリカ亜種パラチフスA菌株ATCC9150)gi|56129933|gb|AAV79439.1|(56129933)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ小型サブユニット、アセトヒドロキシ酸シンターゼ、小型サブユニットgi|551779|gb|AAA62430.1|(551779)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ I、小型サブユニット(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌Ty2)gi|29139650|gb|AAO71216.1|(29139650)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ小型サブユニット(スレプトミセス・シンナモネンシス)gi|5733116|gb|AAD49432.1|AF175526_1(5733116)、アセトヒドロキシ酸シンターゼ大型サブユニット、およびアセトヒドロキシ酸シンターゼ、大型サブユニットgi|400334|gb|AAA62429.1|(400334)があり、アクセッション番号に関連する配列を参照により本明細書に組み込む。アセト乳酸シンターゼ遺伝子は、alsSおよびilvIを含む。ilvIおよびalsSの相同体が知られており、これには例えば、アセト乳酸シンターゼ小型サブユニット(ビフィドバクテリウム・ロンガムNCC2705)gi|23325489|gb|AAN24137.1|(23325489)、アセト乳酸シンターゼ小型サブユニット(ジオバチルス・ステアロサーモフィルス)gi|19918933|gb|AAL99357.1|(19918933)、アセト乳酸シンターゼ(アゾアルカス種 BH72)gi|119671178|emb|CAL95091.1|(119671178)、アセト乳酸シンターゼ小型サブユニット(ジフテリア菌)gi|38199954|emb|CAE49622.1|(38199954)、アセト乳酸シンターゼ(アゾカルカス種 BH72)gi|119669739|emb|CAL93652.1|(119669739)、アセト乳酸シンターゼ小型サブユニット(コリネバクテリウム・ジェイケイウムK411)gi|68263981|emb|CAI37469.1|(68263981)、アセト乳酸シンターゼ小型サブユニット(枯草菌)gi|1770067|emb|CAA99562.1|(1770067)、アセト乳酸シンターゼイソゾーム1小型サブユニット(AHAS-I)(アセトヒドロキシ酸シンターゼI小型サブユニット)(ALS-I)gi|83309006|sp|P0ADF8.1|ILVN_ECOLI(83309006)、アセト乳酸シンターゼ大型サブユニット(ジオバチルス・ステアロサーモフィルス)gi|19918932|gb|AAL99356.1|(19918932)、およびアセト乳酸シンターゼ、小型サブユニット(サーモアナエロバクターテンコジェネシスMB4)gi|20806556|ref|NP_621727.1|(20806556)があり、アクセッション番号に関連する配列を参照により本明細書に組み込む。NCBIには、およそ1120種のilvB相同体および変異体が列記されている。]
[0090] アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼは、イソロイシンおよびバリンの生合成について並行経路での第二の酵素である。IlvCは、大腸菌内でアセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼをコードする。ilvCの相同体および変異体が知られており、これには例えば、アセトヒドロキシ酸レダクトイソメラーゼ(シゾサッカロミセス・ポンベ972h-)gi|162312317|ref|NP_001018845.2|(162312317)、アセトヒドロキシ酸レダクトイソメラーゼ(シゾサッカロミセス・ポンベ)gi|3116142|emb|CAA18891.1|(3116142)、アセトヒドロキシ酸レダクトイソメラーゼ(サッカロミセス・セレビシエYJM789)gi|151940879|gb|EDN59261.1|(151940879)、Ilv5p:アセトヒドロキシ酸レダクトイソメラーゼ(サッカロミセス・セレビシエ)gi|609403|gb|AAB67753.1|(609403)、ACL198Wp(アスヒブヤ・ゴシピATCC10895)gi|45185490|ref|NP_983206.1|(45185490)、ACL198Wp(アスヒブヤ・ゴシピATCC 10895)gi|44981208|gb|AAS51030.1|(44981208)、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ、Ilv5x(サッカロミセス・セレビシエ)gi|957238|gb|AAB33579.1||bbm|369068|bbs|165406(957238)、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ、Ilv5g(サッカロミセス・セレビシエ)gi|957236|gb|AAB33578.1||bbm|369064|bbs|165405(957236)、およびケト酸レダクトイソメラーゼ(シゾサッカロミセス・ポンベ)gi|2696654|dbj|BAA24000.1|(2696654)があり、アクセッション番号に関連する各配列を参照により本明細書に組み込む。]
[0091] ジヒドロキシ酸デヒドラターゼは、イソロイシンおよびバリンの生合成の第4のステップである、2,3-ジヒドロキシ-イソ吉草酸のアルファ-ケトイソ吉草酸への脱水を触媒する。IlvDおよびilv3はジヒドロキシ酸デヒドラターゼをコードする。ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ相同体および変異体が知られており、これには例えば、IlvD(ライ菌)gi|2104594|emb|CAB08798.1|(2104594)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(トロフェリマ・ホウィップリTW08/27)gi|28410848|emb|CAD67234.1|(28410848)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ライ菌)gi|13093837|emb|CAC32140.1|(13093837)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(ヴェルコミクロビウムSH 1)gi|32447871|emb|CAD77389.1|(32447871)、および推定ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(黄色ブドウ球菌亜種アウレウスMRSA252)gi|49242408|emb|CAG41121.1|(49242408)があり、アクセッション番号に関連する各配列を参照により本明細書に組み込む。]
[0092] 2-ケト酸デカルボキシラーゼは、2-ケト酸のそれぞれのアルデヒドへの変換を触媒する。例えば、2-ケトイソ吉草酸デカルボキシラーゼは、2-ケトイソ吉草酸のイソブチルアルデヒドへの変換を触媒する。多数の2-ケト酸デカルボキシラーゼが知られており、pdc、pdc1、pdc5、pdc6、aro10、thI3、kdcAおよびkivd遺伝子などが典型的なものである。2-ケト酸のそれぞれのアルデヒドへの変換に有益な例証的相同体および変異体は、下記のアクセッション番号により指定される配列と特定される酵素活性から構成される。gi|44921617|gb|AAS49166.1|分岐鎖アルファ-ケト酸デカルボキシラーゼ(ラクトコッカス・ラクティス)、gi|15004729|ref|NP_149189.1|ピルビン酸デカルボキシラーゼ(クロストリジウム・アセトブチリカムATCC824)、gi|82749898|ref|YP_415639.1|推定ピルビン酸デカルボキシラーゼ(黄色ブドウ球菌RF122)、gi|77961217|ref|ZP_00825060.1|COG3961:ピルビン酸デカルボキシラーゼおよび関連するチアミンピロリン酸要求酵素(エルシニア・モラレッティイATCC 43969)、gi|71065418|ref|YP_264145.1| 推定ピルビン酸塩デカルボキシラーゼ(ホッキョクサイクロバクター273-4)、gi|16761331|ref|NP_456948.1| 推定デカルボキシラーゼ(サルモネラ・エンテリカ亜種腸チフス菌株CT18)、gi|93005792|ref|YP_580229.1| ピルビン酸デカルボキシラーゼ(Psychrobacter cryohalolentis K5)、gi|23129016|ref|ZP_00110850.1| COG3961:ピルビン酸デカルボキシラーゼおよび関連するチアミンピロリン酸要求酵素(窒素固定藍藻PCC 73102)、gi|16417060|gb|AAL18557.1|AF354297_1 ピルビン酸デカルボキシラーゼ(サルシナ・ベントリクリ)、gi|15607993|ref|NP_215368.1|推定ピルビン酸またはインドール-3-ピルビン酸デカルボキシラーゼ PDC(結核菌H37Rv)、gi|41406881|ref|NP_959717.1| Pdc(マイコバクテリウム・アビウム亜種ヨーネ菌K-10)、gi|91779968|ref|YP_555176.1| 推定ピルビン酸デカルボキシラーゼ(バークホルデリア・ゼノボランスLB400)、gi|15828161|ref|NP_302424.1| ピルビン酸(またはインドールピルビン酸)デカルボキシラーゼ(ライ菌TN)、gi|118616174|ref|YP_904506.1| ピルビン酸またはインドール-3-ピルビン酸デカルボキシラーゼPdc(マイコバクテリウム・ウルセランスAgy99)、gi|67989660|ref|NP_001018185.1|仮定タンパク質SPAC3H8.01(シゾサッカロミセス・ポンベ972h-)、gi|21666011|gb|AAM73540.1|AF282847_1 ピルビン酸デカルボキシラーゼPdcB(リゾプス・オリザエ)、gi|69291130|ref|ZP_00619161.1| ピルビン酸デカルボキシラーゼ:ピルビン酸デカルボキシラーゼ(キネオコッカス・ラジオトレランスSRS30216)、gi|66363022|ref|XP_628477.1| ピルビン酸デカルボキシラーゼ(クリプトスポリジウム・パルバムIowa II)、gi|70981398|ref|XP_731481.1| ピルビン酸デカルボキシラーゼ(アスペルギルス・フミガーツスAf293)、gi|121704274|ref|XP_001270401.1| ピルビン酸デカルボキシラーゼ、推定(アスペルギルス・クラバタスNRRL 1)、gi|119467089|ref|XP_001257351.1| ピルビン酸デカルボキシラーゼ、推定(ネオサルトリア・フィシェリNRRL 181)、gi|26554143|ref|NP_758077.1| ピルビン酸デカルボキシラーゼ(マイコプラズマ・ペネトランスHF-2)、gi|21666009|gb|AAM73539.1|AF282846_1 ピルビン酸デカルボキシラーゼPdcA(リゾプス・オリザエ)。]
[0093] アルコールデヒドロゲナーゼ(adh)は、アミノ酸異化作用の最終ステップである、アルデヒドの長鎖または複合アルコールへの変換を触媒する。当技術分野では、さまざまなadh遺伝子が知られている。本明細書に示すとおり、adh1相同体および変異体には例えば、adh2、adh3、adh4、adh5、adh 6およびsfa1がある(例えばSFA(サッカロミセス・セレビシエ)gi|288591|emb|CAA48161.1|(288591)、アクセッション番号に関連する配列を参照により本明細書に組み込む)。]
[0094] シトラマル酸シンターゼは、ピルビン酸および酢酸の縮合を触媒する。CimAはシトラマル酸シンターゼをコードする。相同体および変異体が知られており、これには例えば、シトラマル酸シンターゼ(レプトスピラ・ビフレクサ血清型パトック菌)gi|116664687|gb|ABK13757.1|(116664687)、シトラマル酸シンターゼ(レプトスピラ・ビフレクサ血清型Monteralerio)gi|116664685|gb|ABK13756.1|(116664685)、シトラマル酸シンターゼ(レプトスピラ・インターロガンス血清型ヘブドマディス)gi|116664683|gb|ABK13755.1|(116664683)、シトラマル酸シンターゼ(レプトスピラ・インターロガンス血清型ポモナ)gi|116664681|gb|ABK13754.1|(116664681)、シトラマル酸シンターゼ(レプトスピラ・インターロガンス血清型オーストラリス)gi|116664679|gb|ABK13753.1|(116664679)、シトラマル酸シンターゼ(レプトスピラ・インターロガンス血清型オータムナリス)gi|116664677|gb|ABK13752.1|(116664677)、シトラマル酸シンターゼ(レプトスピラ・インターロガンス血清型ピロゲネス)gi|116664675|gb|ABK13751.1|(116664675)、シトラマル酸シンターゼ(レプトスピラ・インターロガンス血清型カニコーラ)gi|116664673|gb|ABK13750.1|(116664673)、シトラマル酸シンターゼ(レプトスピラ・インターロガンス血清型Lai)gi|116664671|gb|ABK13749.1|(116664671)、CimA(レプトスピラ・メイリ血清型Semaranga)gi|119720987|gb|ABL98031.1|(119720987)、(R)-シトラマル酸シンターゼ gi|2492795|sp|Q58787.1|CIMA_METJA(2492795)、(R)-シトラマル酸シンターゼ gi|22095547|sp|P58966.1|CIMA_METMA(22095547)、(R)-シトラマル酸シンターゼ gi|22001554|sp|Q8TJJ1.1|CIMA_METAC(22001554)、(R)-シトラマル酸シンターゼ gi|22001553|sp|O26819.1|CIMA_METTH(22001553)、(R)-シトラマル酸シンターゼ gi|22001555|sp|Q8TYB1.1|CIMA_METKA(22001555)、(R)-シトラマル酸シンターゼ(メタノサーモコッカス・マルパリディスS2)gi|45358581|ref|NP_988138.1|(45358581)、(R)-シトラマル酸シンターゼ(メタノサーモコッカス・マルパリディスS2)gi|44921339|emb|CAF30574.1|(44921339)、および類似の(R)-シトラマル酸シンターゼ(Candidatus Kuenenia stuttgartiensis)gi|91203541|emb|CAJ71194.1|(91203541)があり、前記のアクセッション番号と関連する各配列を参照により本明細書に組み込む。]
[0095] 1つの実施態様において、開示の微生物はrrnBT14DlacZWJ16 hsdR514 DaraBADAH33 DrhaBADLD78(lacIq供給のためXL-1 blueからF'を形質導入)、ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdBC、Δfnr、ΔptaおよびΔpflBから構成され、pSA55およびpSA69を含有する大腸菌として特徴付けることができ、ここでpSA55はPLlacO1およびアンピシリン耐性遺伝子の制御下にあるkivd(ラクトコッカス・ラクティス)およびadh2(サッカロミセス・セレビシエ)遺伝子を持つColE1起源由来プラスミドであり、pSA69はPLlacO1およびカナマイシン耐性遺伝子の制御下にあるalsS(枯草菌)、ilvC(大腸菌)およびilvD(大腸菌)遺伝子を持つp15A起源由来プラスミドである。]
[0096] 別の実施態様において、開示の微生物は、pCS49、pSA62およびpSA55Iを持つrrnBT14DlacZWJ16 hsdR514 DaraBADAH33 DrhaBADLD78(lacIq供給のためXL-1 blueからF'を形質導入)、ΔmetA、Δtdh、ΔilvB、ΔilvIおよびΔadhEから構成される大腸菌として特徴付けることができ、ここでpSA55IはPLlacO1およびアンピシリン耐性遺伝子の後にlacIを持つアンピシリン耐性遺伝子の制御下にあるkivd(ラクトコッカス・ラクティス)およびadh2(サッカロミセス・セレビシエ)遺伝子を持つColE1起源由来プラスミドから構成され、pSA62はPLlacO1およびカナマイシン耐性遺伝子の制御下にあるilvA(大腸菌)およびleuABCD(大腸菌)遺伝子を持つp15A起源由来プラスミドであり、pCS49はPLlacO1およびスペクチノマイシン耐性遺伝子の制御下にあるthrA(fbr)BC(大腸菌)遺伝子を持つpSC101*起源由来プラスミドである。]
[0097] 本開示は、また寄託された微生物も提供する。寄託された微生物は例証のみのものであり、開示に基づき、当業者であればさまざまな種または遺伝子型の追加的な親生物を組換えて、イソブタノールおよびn-ブタノールを生成する開示の微生物へと達することができる。]
[0098] 開示では、SA237と指定される組換え微生物を提供し、2008年2月7日にATCCに寄託されたATCC受託番号は_______である。開示には、混合培養物を含めてATCC受託番号を_______とする微生物集団から構成される、微生物の培養物が含まれる。また、ATCC受託番号________から由来するポリヌクレオチド断片も提供されており、これは、グルコースのグラム当たり0.12〜約0.41グラムのイソブタノール収率でイソブタノールを生成するための準備に有益である。例えば、かかる断片は、約1000の塩基対〜数百万の塩基対より構成することができる。また、イソブタノールまたはフェニルエタノールの生成においてATCC受託番号_______を持つ微生物集団から構成されるバイオリアクターも含まれる。当業者であれば、寄託された微生物を用いて、ノックアウトまたは遺伝子破壊の位置を含め、本明細書に記載される遺伝子およびポリヌクレオチドをコードする寄託された生物またはその断片の配列をすぐに決定することができる。]
[0099] 本開示はまた、CRS-BuOH23と指定された組換え微生物も提供し、2008年2月7日にATCCに寄託されたATCC受託番号は________である。これには、混合培養物を含めてATCC受託番号を_______とする微生物集団の微生物の培養物も含む。また、ATCC 受託番号________から由来するポリヌクレオチド断片も提供されており、これはn-ブタノールを生成する微生物の準備に有益である。例えば、かかる断片は約1000つの塩基対〜数百万の塩基対を持つポリヌクレオチドから構成されうる。また、n-ブタノールの生成においてATCC受託番号_______を持つ微生物集団から構成されるバイオリアクターも含まれる。当業者であれば、寄託された微生物を用いて、ノックアウトまたは遺伝子破壊の位置を含め、本明細書に記載される遺伝子およびポリヌクレオチドをコードする寄託された生物またはその断片の配列をすぐに決定することができる。]
[0100] さまざまな範囲の微生物を改変し、例えば1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールの生成に適当な組換え代謝経路を含めることができることが理解される。また、さまざまな微生物は、本明細書に記載する組換え微生物での使用に適当な標的酵素をコードする遺伝子物質の「源」としての役目を果たしうることも理解される。「微生物(microorganism)」という用語は、古細菌ドメイン、細菌ドメインおよび真核生物ドメインからの原核・真核の微生物種を含み、真核生物ドメインには酵母菌および糸状菌、原生動物、藻類、または高等原生生物を含む。「微生物細胞(microbial cells)」および「微生物(microbes)」という用語は、微生物という用語と同じ意味で使用される。]
[0101] 「原核生物」という用語は、当技術分野において、核またはその他の細胞小器官を持たない細胞であると認識・言及される。原核生物は一般的に、細菌および古細菌ドメインという二つのドメインの1つに分類される。古細菌ドメインおよび細菌ドメインの生物間の確実な違いは、16SリボソームRNAにおけるヌクレオチド塩基配列の基本的相違に基づく。]
[0102] 「古細菌」という用語は、典型的には通常ではない環境で見受けられ、リボソームタンパク質の数や細胞壁内でのムラミン酸の欠如を含む幾つかの基準により残りの原核生物とは区別される、メンドシクテス門の生物分野を意味する。ssrRNA分析に基づき、古細菌ドメインはクレンアーキオータ門およびユリアーキオータ門という二つの系統発生的に異なる群から構成される。その生理機能に基づき、古細菌ドメインは、メタン菌(メタンを生成する原核生物)、高度好塩菌(非常に高い塩濃度(NaCl)で生きる原核生物)および高度好熱菌(非常に高い温度で生きる原核生物)という三つのタイプに整理することができる。細菌とは異なる点として上記に統一する古細菌の機能(すなわち細胞壁内でのムレイン欠如、エステル結合した膜脂質など)の他には、これらの原核生物は特定の居住地に自らを適応させる独自の構造的または化学的な特質を示している。クレンアーキオータ門は主に高度好塩菌の硫黄依存性原核生物から構成され、ユリアーキオータ門にはメタン菌および高度好塩菌を含む。]
[0103] 「細菌」、または「真正細菌」とは、原核生物のドメインを意味する。細菌には、少なくとも下記の11つの異なる群がある。(1)グラム陽性(gram+)細菌、これには(1)高G+C群(放線菌、抗酸菌、ミクロコッカス、他)(2)低G+C群(バチルス属菌、クロストリジウム、乳酸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌、マイコプラズマ)という二つの主な細分がある。(2)プロテオバクテリア、例えば紫色光合成+非光合成グラム陰性菌(大多数の「一般的な」グラム陰性菌を含む)。(3)藍色細菌、例えば酸素発生型光合成生物。(4)スピロヘータおよび関連する種。(5)プランクトミセス。(6)バクテロイデス、フラボバクテリウム。(7)クラミジア。(8)緑色硫黄細菌。(9)緑色非硫黄細菌(嫌気性光合成も)。(10)放射線耐性ミクロコッカスおよび近縁個体。(11)サーモトガおよびサーモシフォ好熱菌。]
[0104] 「グラム陰性細菌」は、球菌、非腸内桿菌、および腸内桿菌を含む。グラム陰性菌の属には、例えば、ナイセリア、スピリルム、パスツレラ、ブルセラ、エルシニア、フランシセラ、ヘモフィルス、ボルデテラ、エシェリキア、サルモネラ、赤痢菌、クレブシエラ、プロテウス、ビブリオ、緑膿菌、バクテロイデス、アセトバクター、アエロバクター、アグロバクテリウム、アゾトバクター、らせん菌、セラチア菌、ビブリオ、リゾビウム、クラミジア、リケッチア、トレポネーマ、およびフソバクテリウムが含まれる。]
[0105] 「グラム陽性細菌」は、球菌、非胞子形成桿菌、および胞子形成桿菌を含む。グラム陽性菌の属には、例えば、アクチノミセス、バチルス属菌、クロストリジウム、コリネバクテリウム、エリシペロスリクス、乳酸菌、リステリア、マイコバクテリウム、ミキソコッカス、ノカルジア、ブドウ球菌、連鎖球菌、およびストレプトマイセスが含まれる。]
[0106] 「組換え微生物」および「組換え宿主細胞」という用語は、本明細書において同じ意味で使用され、内因性ポリヌクレオチドを発現または過剰発現する、または内因性遺伝子の発現が低下した非内因性配列(ベクターに含まれたものなど)を発現するために組換えされた微生物を意味する。ポリヌクレオチドは一般的に、上述のとおり望ましい代謝産物を生成するための代謝経路に関与する標的酵素をコードする。従って、本明細書に記載される組換え微生物は、親微生物によって以前に発現または過剰発現されていない標的酵素を発現または過剰発現させるよう遺伝子工学された。「組換え微生物」および「組換え宿主細胞」という用語は、特定の組換え微生物だけでなく、かかる微生物の子孫または潜在的な子孫も含むことが理解される。]
[0107] 「親微生物」とは、組換え微生物の生成に使用される細胞を意味する。「親微生物」という用語は、自然発生する細胞、すなわち遺伝子組換えされていない「野生型」細胞を記述するものである。「親微生物」という用語はまた、遺伝子組換えされたものの標的酵素、例えば1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールなどの望ましい代謝産物の生成のための生合成経路に関与する酵素を発現または過剰発現していない細胞を記述する。例えば、野生型微生物は、チオラーゼなどの第一の標的酵素を発現または過剰発現するために遺伝子組換えすることができる。この微生物は組換えされる微生物の生成において親微生物として機能し、第二の標的酵素、例えばヒドロキシブチリルCoAデヒドロゲナーゼなどを発現または過剰発現することができる。次に、例えばチオラーゼおよびヒドロキシブチリルCoAデヒドロゲナーゼを発現するよう組換えされた微生物は、第三の標的酵素、例えばクロトナーゼを発現または過剰発現するために組換えすることもできる。従って、親微生物は、次に起こる遺伝子組換え事象に対する基準細胞として機能する。各組換え事象は、核酸分子を基準細胞に導入することで達成できる。導入は、標的酵素の発現または過剰発現を促進する。「促進する」という用語は、例えば親微生物におけるプロモーター配列などの遺伝子組換えを通して標的酵素をコードする内因性ポリヌクレオチドの活性化を包含することが理解される。さらに、「促進する」という用語は、標的酵素をコードする外因性ポリヌクレオチドの親微生物内への導入も包含することが理解される。]
[0108] 別の実施態様において、適当な炭素基質を例えば1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールに変換する組換え微生物を生成する方法が提供される。方法には、例えば、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(例:ilvIHオペロン)、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ(例:ilvC)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(例:ilvD)、2-ケト酸デカルボキシラーゼ(例:PDC6、ARO10、THI3、kivd、またはpdc)、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(例:leuA)、ベータ-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(例:leuB)、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ(例:leuCDオペロン)、トレオニンデヒドラターゼ(例:ilvA)、アルファ-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ(例:cimA)、ベータ-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(例:leuB)、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ(例:leuCDオペロン)、トレオニンデヒドラターゼ(例:ilvA)、アセト乳酸シンターゼ(例:ilvMGまたはilvNB)、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ(例:ilvC)、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ(例:ilvD)、ベータ-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ(例:leuB)、コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼ(例:pheA)、コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼ(例:tyrA)、2-ケト酸デカルボキシラーゼ(例kivd、PDC6、またはTHI3)、およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を含むポリペプチドをコードする1つ以上の組換えポリヌクレオチドによる微生物の形質変換が含まれる。相同体、変異体、断片、関連する融合タンパク質、またはその機能同等物を含む代謝産物を生成する上で有益な酵素をコードするポリヌクレオチドは、細菌細胞または酵母細胞などの適切な宿主細胞においてかかるポリペプチドの発現を指示する組換え核酸分子に使用される。非機能または非コード配列の追加などポリヌクレオチドのコード活性を変えない配列の追加は、塩基核酸の保存的変異であることが理解される。酵素の「活性」は、すなわち「機能する」ために代謝産物内で結果生じる反応を触媒する能力を測り、反応の代謝産物が生成される割合で発現されうる。例えば、酵素活性は、単位時間当たりまたは酵素単位当たり(例:濃度または重量)、または親和性または解離定数という点で、代謝産物量として示すことができる。]
[0109] 本明細書では同じ意味で使用される「タンパク質」または「ポリペプチド」は、ペプチド結合と呼ばれる化学結合により結合されたアミノ酸と呼ばれる化学的成分の1つ以上の鎖から構成される。「酵素」は、1つ以上の化学的または生化学反応を多かれ少なかれ具体的に触媒または促進する完全または主にタンパク質から構成される物質を意味する。「酵素」という用語はまた、触媒ポリヌクレオチド(例:RNAまたはDNA)も意味する。「天然」または「野生型」タンパク質、酵素、ポリヌクレオチド、遺伝子、または細胞は、自然に発生するタンパク質、酵素、ポリヌクレオチド、遺伝子、または細胞を意味する。]
[0110] 上述されたポリヌクレオチドには「遺伝子」を含み、上述の核酸分子には「ベクター」または「プラスミド」を含むことが理解される。例えば、ケトチオラーゼをコードするポリヌクレオチドは、atoB遺伝子またはその相同体により、またはfadA遺伝子またはその相同体によりコードすることができる。従って、「遺伝子」(または「構造遺伝子」とも呼ばれる)という用語は、アミノ酸の特定の配列をコードするポリヌクレオチドを意味し、すべてまたは一部の1つ以上のタンパク質または酵素から構成され、例えば遺伝子が発現される条件を決定するプロモーター配列などの調節(非転写)DNA配列を含みうる。遺伝子の転写領域には、イントロン、5'-非翻訳領域(UTR)、および3'-UTRを含む非翻訳領域ならびにコード配列が含まれる。「核酸」または「組換え核酸」という用語は、デオキシリボ核酸(DNA)、また適切な場合はリボ核酸(RNA)などのポリヌクレオチドを意味する。遺伝子配列に関連する「発現」という用語は、遺伝子の転写および、適切な場合には結果生じるmRNA転写のタンパク質への翻訳を意味する。それ故、文脈より明らかなように、タンパク質の発現はオープン・リーディング・フレーム配列の転写および翻訳から生じる。]
[0111] 「オペロン」という用語は、共通プロモーターからの単一の転写単位として転写される二つ以上の遺伝子を意味する。幾つかの実施態様において、オペロンから成る遺伝子は隣接遺伝子である。全体的なオペロンの転写は共通プロモーターを改変することで、改変(すなわち増加、減少、除去)可能であることが理解される。別の方法として、オペロンにおける遺伝子または遺伝子の組み合わせは、コードされたポリペプチドの機能または活性を変えるために改変できる。改変により、コードされたポリペプチドの活性が結果的に向上する。さらに、改変はコードされたポリペプチドに新規活性を提供する可能性がある。例証的な新規活性には、代替的基質の使用および/または代替的な環境条件で機能を果たす能力がある。]
[0112] 「ベクター」は、生物、細胞、または細胞成分の間で核酸が増殖および/または転移されうる手段である。ベクターには、自己複製または宿主細胞の染色体に統合できる「エピソーム」であるウイルス、バクテリオファージ、プロウイルス、プラスミド、ファージミド、トランスポゾン、およびYAC(酵母人工染色体)、BAC(細菌人工染色体)、およびPLAC(植物人工染色体)などの人工染色体や同類物が含まれる。ベクターはまた、性質的にエピソームではない、裸のRNAポリヌクレオチド、裸のDNAポリヌクレオチド、同一の鎖内においてDNAおよびRNAの両方から構成されるポリヌクレオチド、ポリ-リジン共役DNAまたはRNA、ペプチド共役DNAまたはRNA、リポソーム共役DNA、または同類物、またはアグロバクテリウムもしくは細菌などの1つ以上の上記ポリヌクレオチド構築物から構成される生物でありうる。]
[0113] 「形質転換」は、ベクターが宿主細胞に導入される過程を意味する。形質転換(または形質導入、またはトランスフェクション)は、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、バイオリスティック(または粒子衝撃媒介性の送達)、またはアグロバクテリウム媒介性の形質転換を含む多数の任意の手段により達成することができる。]
[0114] 当業者であれば、遺伝子コードの縮重的性質を理由として、ヌクレオチド配列が異なるさまざまなDNA化合物を使用して開示の任意のアミノ酸配列をコードできることが認識されるだろう。上述される生合成酵素をコードする天然のDNA配列は、開示の実施態様を例証するためにのみ本明細書で言及されており、開示には、開示方法で使用される酵素のポリペプチドおよびタンパク質のアミノ酸配列をコードする配列のDNA化合物を含まれる。類似の方法で、ポリペプチドは通常、望ましい活性の損失または大幅な損失がない状態での、1つ以上のアミノ酸のアミノ酸配列への置換、欠失、および挿入を許容することができる。開示には代替的なアミノ酸配列のポリペプチドを含み、DNA配列によりコードされるアミノ酸配列は開示の実施態様を例証するのみである。]
[0115] 本開示は、下記でより詳述されるとおり、1つ以上の標的酵素をコードする、組換えDNA発現ベクターまたはプラスミドという形態での核酸分子を提供する。一般的に、かかるベクターは宿主微生物の細胞質で複製するか、宿主微生物の染色体DNAへと統合されうる。いずれの場合でも、ベクターは安定したベクター(すなわちベクターは選択圧のみがかかる場合でも多くの細胞分割において引き続き存在する)または一過性ベクター(すなわちベクターが細胞分割数の増加に伴い宿主微生物によって徐々に喪失する)でありうる。開示は、DNA分子を分離(すなわち純粋なものではないが、自然で見られない存在度および/または濃度で調合液に存在する)および精製(すなわち実質的に汚染物質のない、または実質的に対応するDNAが自然界に見られる物質のない)した形態で提供する。]
[0116] 本明細書では、方法において有益な1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノール、および/または2-フェニルエタノールの生合成に関与する、1つ以上の生合成遺伝子および組換えDNA発現ベクターの異種発現の方法を提供している。それ故、かかる核酸を含む組換え発現ベクターも開示範囲内である。発現ベクターという用語は、宿主微生物または無細胞転写および翻訳システムに導入されうる核酸を意味する。発現ベクターは、細胞質内の複製ベクターなど細胞内コンパートメントにおける染色体またはその他のDNAの一部として、微生物内に恒久的または一時的に維持することができる。発現ベクターはまた、RNAの発現を促すプロモーターを含み、これが通常は微生物または細胞抽出物におけるポリペプチドへと翻訳される。RNAのタンパク質への効率的な翻訳のために、発現ベクターはまた通常、発現対象の遺伝子のコード配列の開始コドンの上流に位置するリボソーム結合部位配列を含む。エンハンサー、分泌シグナル配列、転写終止配列、およびベクターを含む宿主微生物が特定および/または選択されうる基となる1つ以上のマーカー遺伝子などのその他の要素もまた、発現ベクターに存在することができる。選択可能マーカー、すなわち抗生物質抵抗性または感受性を与える遺伝子も使用され、細胞が適切な選択培地へと生育した時に形質転換された細胞で選択可能表現型を与える。]
[0117] 発現ベクターのさまざまな構成要素は広く異なるが、ベクターの意図される用途およびベクターが発現を複製または促す意図を持つ宿主細胞に左右される。大腸菌、酵母、スレプトミセス、およびその他の一般に使用される細胞において、遺伝子の発現およびベクターの維持に適当な発現ベクターの構成要素は、広く知られており市販されている。例えば、開示の発現ベクターに含むべき適当なプロモーターには、真核または原核宿主微生物で機能するものも含まれる。プロモーターは、宿主微生物の生育に関して発現の調節を実現し、化学的または物理的刺激に反応した遺伝子の発現を開始・中止する調節配列から構成することができる。大腸菌および特定のその他の細菌宿主細胞について、生合成酵素、抗生物質抵抗性を与える酵素、およびファージタンパク質のための遺伝子から由来するプロモーターを使用することができ、これには例えば、ガラクトース、ラクトース(lac)、マルトース、トリプトファン(trp)、ベータ-ラクタマーゼ(bla)、バクテリオファージλPL、およびT5プロモーターがある。さらに、tacプロモーター(米国特許第4,551,433号)などの合成プロモーターも使用することができる。大腸菌の発現ベクターでは、pUC、p1P、p1、およびpBRからのものなど大腸菌の複製起点を含むことが有益である。]
[0118] それ故、組換え発現ベクターは、少なくとも1つの発現システムを含み、これが次に適合性の宿主細胞におけるコード配列の発現を実現するため操作するプロモーターおよび随意に終止配列に機能的に連結される、少なくとも一部のPKSおよび/またはその他の生合成遺伝子コード配列から構成される。宿主細胞は、過剰染色体要素または染色体に統合されたものとしての発現システム配列を含めるよう、開示の組換えDNA発現ベクターによる形質転換によって改変される。]
[0119] 本開示の核酸は、標準的なPCR増幅技法および下記の実施例セクションで記載する手順に従って、テンプレートとしてcDNA、mRNAまたはゲノムDNA、および適切なオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、増幅することができる。そのように増幅された核酸は、適切なベクターへとクローン化され、DNA配列分析により特徴付けを行うことができる。さらに、ヌクレオチド配列に対応するオリゴヌクレオチドは、標準的な合成技法、例えば自動DNA合成器を用いて準備することができる。]
[0120] 本明細書に記載される酵素と相同のポリペプチドをコードする単離された核酸分子は、1つ以上のアミノ酸置換、付加または欠失がコードされたタンパク質に導入されるように、特定のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列へと1つ以上のヌクレオチド置換、付加または欠失を導入することで作製できることが理解される。突然変異は、部位特異的突然変異誘発およびPCR媒介性の突然変異誘発などの標準的な技法により、ポリヌクレオチドへと導入することができる。アミノ酸の非保存的置換(上記参照)を行うことが望ましい場合の位置とは対照的に、一部の位置ではアミノ酸の保存的置換を行うことがより好ましい。「アミノ酸の保存的置換」は、類似の側鎖を持つアミノ酸残基によりアミノ酸残基が置き換えられる置換である。類似の側鎖を持つアミノ酸残基ファミリーは、当技術分野において定義されてきた。これらのファミリーには、塩基側鎖(例:リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例:アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電性極性側鎖(例:グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例:アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、ベータ-分岐側鎖(例:トレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖(例:チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を持つアミノ酸が含まれる。]
[0121] 別の実施態様において、例えば1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールを生成する方法が提供される。方法は、適当な基質が存在し、基質の1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールまたは2-フェニルエタノールへの変換に適当な条件下において、本明細書で提供されるとおりの組換え微生物の培養を含む。本明細書で提供される微生物により生成されるアルコールは、当業者に既知の任意の方法により検出することができる。かかる方法は、下記でより詳述され図6に示す質量分析法を含む。本明細書に記載される生育に適当な培養条件および組換え微生物の維持は、下記の実施例に記述されている。当業者であれば、各微生物の要件に順応するようにかかる条件を修正することができることが認識されるだろう。]
[0122] 前記で考察したとおり、ベクター、プロモーターおよび多くのその他の関連するトピックの使用を含む、本明細書で有益な分子生物学的技法を記述する一般的な文章には、「Berger and Kimmel, Guide to Molecule Cloning Techniques, Methodsin Enzymology Volume 152(Academic Press、Inc., San Diego, Calif.)(「バーガー」)」「Sambrook et al., Molecule Cloning--A Laboratory Manual、2d ed., Vol.1-3、Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, N.Y., 1989(「サンブルック」)」および「Current Protocols in Molecular Biology、F. M. Ausubel et al., eds., Current Protocols, a joint venture between Greene Publishing Associates, Inc. and John Wiley & Sons, Inc.,(1999年まで増補)(「オースベル」)」がある。in vitro増幅方法により当業者を導く上で十分なプロトコルの例には、例えば開示の相同性核酸の生成に対する、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、Q-β-レプリカーゼ増殖およびその他のRNAポリメラーゼ媒介性の技法(例:NASBA)があり、バーガー、サンブルック、およびオースベルの他、「Mullis et al.(1987年)米国特許第4,683,202号」「Innis et al., eds.(1990年)PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications(Academic Press Inc. San Diego, Calif.)(「イニス」)」「Arnheim & Levinson(1990年10月1日)C&EN 36-47」「The Journal Of NIH Research(1991年)3:81-94」「Kwoh et al.(1989年)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:1173」「Guatelli et al.(1990年)Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:1874」「Lomell et al.(1989年)J. Clin. Chem 35:1826」「Landegren et al.(1988年)Science 241:1077-1080」「Van Brunt(1990年)Biotechnology 8:291-294」「Wu and Wallace(1989年)Gene 4:560」「Barringer et al.(1990年)Gene 89:117」および「Sooknanan and Malek(1995年)Biotechnology 13:563-564」に見られる。in vitroで増幅された核酸をクローニングする改善された方法は、Wallace et al.、米国特許第5,426,039号に記載されている。PCRによる大型核酸を増幅する改善された方法は、Cheng et al.(1994年)Nature 369:684-685および同書で引用される参照文献で記載され、ここでは最高40kbのPCRアンプリコンが生成される。当業者であれば、実質的にいかなるRNAも逆転写酵素およびポリメラーゼを使用して、制限消化、PCR拡張および配列決定分析に適当な二重鎖DNAへと変換できることが理解される。例えばオースベル、サンブルックおよびバーガー(すべて前掲)を参照。]
[0123] 適切な培養条件は、培養培地のpH、イオン強度、栄養素含量など、温度、酸素/CO2/窒素含有量、湿度や、すなわち微生物の代謝作用など宿主微生物による化合物の生成を可能にするその他の培養条件を条件とする。適切な培養条件は、宿主細胞としての役目を果たす微生物についてよく知られている。]
[0124] 本開示は下記の実施例で例証されているが、これは例証目的で提供され、制限的であることを意図するものではない。]
[0125] 本開示の典型的な微生物は、ブダペスト条約に基づき、2008年2月7日にAmerican Type Culture Collection, P.O. Box 1549 Manassas, Va.に、ATCC番号_______(名称SA237)およびATCC番号_______(名称CRS-BuOH23)として寄託された。この寄託は、検体の公開に対する直近の要請が寄託機関により受理されてから5年間、寄託日後は少なくとも三十年間、または関連する特許の有効期間中のうちより長い方の期間、権限のある寄託機関に維持され、変異、非生存可能性または破壊が発生した場合には置き換えられる。これらの細胞株の一般への利用可能性に対するすべての制限は、出願からの特許発行に伴い回復不可能な形で削除される。]
[0126] (実施例)
PCR反応のためのDNAポリメラーゼKODは、EMD Chemicals(カリフォルニア州サンディエゴ)から購入された。すべての制限酵素およびAntarcticホスファターゼは、New England Biolabs(マサチューセッツ州イプスウィッチ)からのものである。Rapid DNAライゲーションキットは、Roche(ドイツ、マンハイム)から得られた。オリゴヌクレオチドはオペロン(アラバマ州ハンツビル)に注文した。培地におけるすべての抗生物質および試薬は、Sigma Aldrich(ミズーリ州セントルイス)またはFisher Scientifics(テキサス州ヒューストン)のいずれかから購入された。使用したオリゴヌクレオチド一覧を表10に示す。]
[0127] 細菌株:大腸菌BW25113(rrnBT14 ΔlacZWJ16 hsdR514 ΔaraBADAH33 ΔrhaBADLD78)は、比較のため野生型(WT)(Datsenko and Wanner, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 97、6640-6645、2000)と指定された。イソブタノールに対する実験の一部では、JCL16(rrnBT14 ΔlacZWJ16 hsdR514 ΔaraBADAH33 ΔrhaBADLD78 / F'(traD36, proAB+, lacIq ZΔM15)が野生型(WT)として使用された。宿主遺伝子のmetA、tdh、ilvB、ilvI、adhE, pta、ldhA、およびpflBの欠失は、Keio collection株(Baba et al.、Mol. Systems Biol. 2、2006)をドナーとして用いたP1形質導入により達成された。標的遺伝子領域に挿入されたkanRは、それぞれの連続的なノックアウトの間でpCP20(Datsenko and Wanner、前褐)により除去された。次に、遺伝子セグメントの除去は、適切なプライマーを用いたコロニーPCRにより検証された。すべてのプラスミドの増殖には、XL-1 Blue(Stratagene、カリフォルニア州ラ・ホーヤ)を使用した。]
[0128] プラスミド構築:pSA40、pSA55、およびpSA62は、本明細書の別の所で記載されるとおり設計・構築された。lacI遺伝子は、大腸菌MG 1655ゲノムDNAからのプライマーlacI SacI fおよびlacI SacI rにより増幅された。PCR生成物は次に、SacIにより消化され、アンピシリン耐性遺伝子のプロモーターの背後にある同一酵素により切断されたpSA55オープンベクターにライゲートされ、pSA55Iを生成した。]
[0129] 遺伝子tdcBは、大腸菌BW25113 WTのゲノムDNAからのプライマーtdcB f Acc65およびtdcB r SalIを用いてPCRにより増幅された。結果生じるPCR生成物はゲル精製され、Acc65およびSalIにより消化された。消化された断片は次に、同一酵素対により切断されたpSA40オープンベクターにライゲートされ、pCS14を生成した。]
[0130] pCS14の複製起点をcolE1からp15Aに置き換えるために、pZA31-lucがSacIおよびAvrIIにより消化された。より短い断片はゲル精製され、同一酵素により切断されたプラスミドpCS14にクローニングされ、pCS16を生成した。]
[0131] オペロンleuABCDは、プライマーA106およびA109ならびにテンプレートとして大腸菌BW25113ゲノムDNAを用いて増幅された。PCR生成物はSalIおよびBglIIにより切断され、SalIおよびBamHIにより消化されたpCS16へとライゲートされ、pCS20を生成した。]
[0132] pSA40と同一だがp15A複製起点を有する発現プラスミドを生成するために、pZA31-lucをSacIおよびAvrIIと消化することで得られたp15A断片が、同一制限酵素により切断されたpSA40オープンベクターへとクローニングされ、pCS27を生成した。]
[0133] leuA* G462D突然変異体は、leuA*BCDを得るために、プライマーG462DfおよびG462Drならびにテンプレートとして大腸菌BW25113 WTゲノムDNAによりSOE(スプライス重複伸長法)を用いて構築された。次にSOE生成物は消化され、制限部位Acc65およびXbaIにクローニング化され、PZE_leuABCDを生成した。結果生じるプラスミドは次に、プライマーA106およびA109を用いたleuA*BCDからのPCRのテンプレートとして使用された。生成物はSalIおよびBglIIにより切断され、SalIおよびBamHIにより消化されたpCS27にライゲートされ、pCS48を生成した。]
[0134] 遺伝子ilvAは、プライマーA110およびA112により大腸菌BW25113 WTゲノムDNAから増幅された。次に、これはAcc65およびXholにより切断され、Acc65およびSalIで消化されたpCS48オープンベクターにライゲートされ、pCS51を生成した。]
权利要求:

請求項1
以下から成る群より選択されるアルコールを生成する組換え微生物であって、該アルコールは2-ケト酸を含む代謝生成物から生成される、前記組換え微生物。(a)1-プロパノール;(b)イソブタノールであって、ブドウ糖1グラム当たりイソブタノール約0.12〜約0.41グラムの収量を有する;(c)1-ブタノール;(d)2-メチル1-ブタノール;(e)3-メチル1-ブタノール;および(f)2-フェニルエタノール。
請求項2
培養約112時間でエタノール約240 mg/L未満を生成する、請求項1に記載の組換え微生物。
請求項3
類似した条件下で培養したとき、前記微生物のアルコール生成プロファイルが、ATCCアクセッション番号________または________(それぞれSA237またはCRS-BuOH23)である微生物のアルコール生成プロファイルと実質的に同一である、請求項1または2に記載の組換え微生物。
請求項4
イソブタノールの収量がブドウ糖1グラム当たりイソブタノール約0.33〜約0.36グラムである、請求項1に記載の組換え微生物。
請求項5
培養約16〜約64時間でイソブタノールの収量がブドウ糖1グラム当たりイソブタノール0.36〜0.40グラムである、請求項1に記載の組換え微生物。
請求項6
ブドウ糖1グラム当たりのエタノールの収量が約0.0037 g/g未満である、請求項4または5に記載の組換え微生物。
請求項7
前記微生物が、コリネバクテリウム属、ラクトバチルス属、ラクトコッカス属、サルモネラ属、エンテロバクター属、エンテロコッカス属、エルウィニア属、パンテア属、モルガネラ属、ペクトバクテリウム属、プロテウス属、セラチア属、シゲラ属、クレブシエラ属、シトロバクター属、サッカロマイセス属、デッケラ属、クリベロマイセス属およびピキア属より選択される、請求項1に記載の組換え微生物。
請求項8
生物内でのアミノ酸生成のための生合成経路がアルコール生成のために改変される、請求項1に記載の組換え微生物。
請求項9
2-ケト酸が、2-ケト酪酸、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト吉草酸、2-ケト3-メチルバレレート、2-ケト4-メチル-ペンタノエートおよびフェニルピルビン酸から成る群より選択される、請求項1に記載の組換え微生物。
請求項10
前記微生物が親の微生物と比較して低下したエタノール生成能を有する、請求項1に記載の組換え微生物。
請求項11
前記微生物がアセチル-coAからエタノールへの変換の低下または阻害を有する、請求項1または10に記載の組換え微生物。
請求項12
前記組換え微生物がエタノールデヒドロゲナーゼの低下を有し、それによってエタノール生成能が低下した、請求項1または10に記載の組換え微生物。
請求項13
前記微生物が大腸菌に由来する、請求項12に記載の組換え微生物。
請求項14
前記エタノールデヒドロゲナーゼがadhE、その相同体または変異体である、請求項13に記載の組換え微生物。
請求項15
前記微生物がadhE、その相同体または変異体の欠失またはノックアウトを有する、請求項14に記載の組換え微生物。
請求項16
前記微生物がピルビン酸をα-ケト-イソ吉草酸に変換する酵素の発現または発現の増大を有する、請求項1または10に記載の組換え微生物。
請求項17
前記酵素が2-ケト酸デカルボキシラーゼである、請求項16に記載の組換え微生物。
請求項18
親の微生物と比較して、2-ケト酸デカルボキシラーゼおよびアルコールデヒドロゲナーゼの発現または活性の増大を有する、請求項1に記載の組換え微生物。
請求項19
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、Pdc、Pdc1、Pdc5、Pdc6、Aro10、Thi3、KivdおよびKdcA、上記のいずれかの相同体または変異体、ならびに上記のいずれかと少なくとも60%の同一性を有し、且つ2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチドから成る群より選択される、請求項17または18に記載の組換え微生物。
請求項20
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、pdc、pdc1、pdc5、pdc6、aro10、thi3、kivd、kdcA、上記のいずれかの相同体もしくは変異体、またはその断片から成る群より選択される核酸と少なくとも60%の同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされ、且つ該ポリヌクレオチドが2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、請求項17または18に記載の組換え微生物。
請求項21
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼがkivd遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項20に記載の組換え微生物。
請求項22
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、Adh1、Adh2、Adh3、Adh4、Adh5、Adh6、Sfa1、上記のいずれかの相同体または変異体、および上記のいずれかと少なくとも60%の同一性を有し、且つアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドから成る群より選択される、請求項18に記載の組換え生物。
請求項23
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、adh1、adh2、adh3、adh4、adh5、adh6、sfa1遺伝子および上記のいずれかの相同体から成る群より選択される核酸と少なくとも60%の同一性を有するポリヌクレオチドによりコードされ、且つ該ポリヌクレオチドが2-アルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードする、請求項18に記載の組換え微生物。
請求項24
前記組換え微生物が、アセチル-coAからエタノールへの変換の触媒作用、ピルビン酸から乳酸への変換の触媒作用、フマル酸からコハク酸への変換の触媒作用、アセチル-coAおよびリン酸からcoAおよびアセチルホスフェートへの変換の触媒作用、アセチル-coAおよびギ酸からcoAおよびピルビン酸への変換の触媒作用、アセチル-CoAのアセチル基と3-メチル-2-オキソブタノエート(2-オキソイソバレレート)との縮合の触媒作用、2-イソプロピルリンゴ酸と3-イソプロピルリンゴ酸との間の異性化の触媒作用、α-ケト酸から分岐鎖アミノ酸への変換の触媒作用、Phe Tyr AspまたはLeuの合成の触媒作用、ピルビン酸からアセチル-coAへの変換の触媒作用、分岐鎖アミノ酸の生成の触媒作用、トレオニンからのα-ケト酪酸の生成の触媒作用、メチオニン生合成の最初のステップの触媒作用、ならびにトレオニンの異化の触媒作用を有する酵素をコードする遺伝子に1以上の欠失またはノックアウトを有する、請求項1に記載の組換え微生物。
請求項25
前記組換え微生物が、adhE、ldhA、frdBC、fnr、pta、pflB、leuA、leuB、leuC、leuD、ilvE、tyrB、poxB、ilvB、ilvI、ilvA、metA、tdh、上記のいずれかの相同体および上記のいずれかの天然の変異体から成る群より選択される1以上の遺伝子欠失を有する、請求項1または24に記載の組換え微生物。
請求項26
以下から成る群より選択される遺伝子型を有する、請求項1に記載の組換え微生物。(a)ΔadhE、ΔldhA、Δpta、ΔleuA、ΔleuB、ΔleuC、ΔleuD、ΔpoxB、ΔilvB、ΔilvI、ΔmetA、Δtdhおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は1-プロパノールを生成する;(b)ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdB、ΔfrdC、Δfnr、Δpta、ΔpflB、ΔleuA、ΔilvE、ΔpoxB、ΔilvAおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物はイソブタノールを生成する;(c)ΔadhE、ΔldhA、Δpta、ΔpoxB、ΔilvB、ΔilvI、ΔmetA、Δtdhおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は1-ブタノールを生成する;(d)ΔilvB、ΔilvI、ΔmetA、Δtdhおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は2-メチル1-ブタノールを生成する;(e)ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdB、ΔfrdC、Δfnr、Δpta、ΔpflB、ΔilvE、ΔtyrBおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は3-メチル1-ブタノールを生成する;ならびに、(f)ΔadhE、ΔldhA、ΔfrdB、ΔfrdC、Δfnr、Δpta、ΔpflB、ΔleuA、ΔilvE、ΔpoxB、ΔilvAおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される欠失またはノックアウト、且つkivd、ThrABCおよびadh2の発現またはこれらの発現の増大を有し、微生物は2-フェニルエタノールを生成する。
請求項27
ThrABCがフィードバック耐性ThrA*である、請求項26に記載の組換え微生物。
請求項28
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、エタノールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、フマル酸レダクターゼ、リン酸アセチルトランスフェラーゼ、ギ酸アセチルトランスフェラーゼおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される酵素をコードする少なくとも1つの遺伝子のノックアウトまたは破壊を有し、且つイソブタノールを生成する、前記組換え微生物。a)アセトヒドロキシ酸シンターゼ;b)アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ;c)ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ;d)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;およびe)アルコールデヒドロゲナーゼ。
請求項29
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、エタノールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、フマル酸レダクターゼ、リン酸アセチルトランスフェラーゼ、ギ酸アセチルトランスフェラーゼおよびそれらのいずれかの組合せから成る群より選択される酵素をコードする少なくとも1つの遺伝子のノックアウトまたは破壊を有し、且つイソブタノールを生成する、前記組換え微生物。a)アセト乳酸シンターゼ;b)アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ;c)ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ;d)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;およびe)アルコールデヒドロゲナーゼ。
請求項30
さらに親の微生物と比較してピルビン酸の流量の増加を有する、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項31
前記ノックアウトまたは破壊が、adhE、ldhA、frdBC、fnr、pflBもしくはpta遺伝子、それらのいずれかの組合せ、それらのいずれかの相同体またはそれらのいずれかの天然変異体の発現の欠失または破壊を含む、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項32
前記ノックアウトまたは破壊が、adhE、ldhAおよびfrdBC遺伝子、それらのいずれかの相同体または天然変異体の発現の欠失または破壊を含む、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項33
前記ノックアウトまたは破壊が、adhE、ldhA、frdBC、pta、fnr、それらのいずれかの組合せ、それらのいずれかの相同体または天然変異体から成る群より選択される欠失または破壊を含む、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項34
adhE、ldhA、frdBCおよびpta、それらの相同体または変異体の欠失または破壊を含む、請求項33に記載の組換え微生物。
請求項35
adhE、ldhA、frdBC、ptaおよびfnr、それらの相同体または変異体の欠失または破壊を含む、請求項33に記載の組換え微生物。
請求項36
adhE、ldhA、frdBCおよびfnr、それらの相同体または変異体の欠失または破壊を含む、請求項33に記載の組換え微生物。
請求項37
adhE、ldhA、frdBC、ptaおよびpflBの欠失または破壊を含む、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項38
大腸菌である、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項39
前記ノックアウトが、大腸菌ゲノムの約ヌクレオチド1,397,551から約ヌクレオチド1,439,877までの組換え微生物ゲノム部分の欠失を含む、請求項38に記載の組換え微生物。
請求項40
前記アセトヒドロキシ酸シンターゼがilvIHオペロンまたはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28に記載の組換え微生物。
請求項41
前記ilvIHオペロンのilvI遺伝子がアセトヒドロキシ酸シンターゼの大サブユニットポリペプチドをコードする、請求項40に記載の組換え微生物。
請求項42
前記ilvIHオペロンのilvH遺伝子がアセトヒドロキシ酸シンターゼの小サブユニットポリペプチドをコードする、請求項40に記載の組換え微生物。
請求項43
前記アセト乳酸シンターゼが枯草菌由来のalsSである、請求項29に記載の組換え微生物。
請求項44
前記アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼが、ilvC遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項45
前記ジヒドロキシ酸デヒドラターゼが、ilvD遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項46
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、kivd遺伝子もしくはその相同体、またはARO10遺伝子もしくはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項47
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、ADH2遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項48
ATCCアクセッション番号________(SA237と称する)の表現型を有する、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項49
ATCCアクセッション番号_________(CRS-BuOH23と称する)のゲノムを有する、請求項28または29に記載の組換え微生物。
請求項50
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、1-ブタノールを生成する、前記組換え微生物。a)2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ;b)β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ;c)イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ;およびd)トレオニンデヒドラターゼ。
請求項51
さらに、親の微生物と比較して、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト-3-メチル-バレレートもしくは2-ケト-4-メチル-ペンタノエートまたはそれらのいずれかの組合せのレベルの低下を有する、請求項50に記載の組換え微生物。
請求項52
さらに、親の微生物と比較して、ilvD遺伝子の発現の欠失または破壊を有する、請求項50に記載の組換え微生物。
請求項53
前記2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼがleuA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50に記載の組換え微生物。
請求項54
前記β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼがleuB遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50に記載の組換え微生物。
請求項55
前記イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼがleuCDオペロンまたはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50に記載の組換え微生物。
請求項56
前記leuCDオペロンのleuC遺伝子が、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼの大サブユニットポリペプチドをコードする、請求項55に記載の組換え微生物。
請求項57
前記leuCDオペロンのleuD遺伝子が、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼの小サブユニットポリペプチドをコードする、請求項55に記載の組換え微生物。
請求項58
前記トレオニンデヒドラターゼがilvA遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50に記載の組換え微生物。
請求項59
さらに、親の微生物と比較して、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ホモセリンデヒドロゲナーゼ、アスパラギン酸-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼ、L-セリンデヒドラターゼもしくはトレオニンデヒドラターゼまたはそれらのいずれかの組合せの発現または活性の増大を有する、請求項50に記載の組換え微生物。
請求項60
ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ、ピルビン酸カルボキシラーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、ホモセリンデヒドロゲナーゼ、アスパラギン酸-セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ、ホモセリンキナーゼ、トレオニンシンターゼ、L-セリンデヒドラターゼおよびトレオニンデヒドラターゼが、それぞれppc、pyc、aspC、thrA、asd、thrB、thrC、sdaABおよびtdcB遺伝子、それらの相同体またはそれらの天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項50〜59のいずれか1項に記載の組換え微生物。
請求項61
ATCCアクセッション番号____________(CRS-BuOH23と称する)の表現型を有する、請求項50に記載の組換え微生物。
請求項62
ATCCアクセッション番号_________(CRS-BuOH23と称する)のゲノムを有する、請求項50に記載の組換え微生物。
請求項63
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、1-プロパノールを生成する、前記組換え微生物。a)α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ;b)β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ;c)イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ;およびd)トレオニンデヒドラターゼ。
請求項64
前記α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼが、cimA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項63に記載の組換え微生物。
請求項65
前記β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼが、leuB遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項63に記載の組換え微生物。
請求項66
前記イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼが、leuCDオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項63に記載の組換え微生物。
請求項67
前記leuCDオペロンのleuC遺伝子がイソプロピルリンゴ酸イソメラーゼの大サブユニットポリペプチドをコードする、請求項66に記載の組換え微生物。
請求項68
前記leuCDオペロンのleuD遺伝子がイソプロピルリンゴ酸イソメラーゼの小サブユニットポリペプチドをコードする、請求項66に記載の組換え微生物。
請求項69
前記cimA遺伝子がメタノカルドコッカス・ジャナシイのcimA遺伝子である、請求項64に記載の組換え微生物。
請求項70
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、2-メチル1-ブタノールを生成する、前記組換え微生物。a)トレオニンデヒドラターゼ;b)アセトヒドロキシ酸シンターゼ;c)アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ;d)ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ;e)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;およびf)アルコールデヒドロゲナーゼ。
請求項71
前記トレオニンデヒドラターゼが、ilvA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
請求項72
前記アセトヒドロキシ酸シンターゼが、ilvIHオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
請求項73
前記アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼが、ilvC遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
請求項74
前記ジヒドロキシ酸デヒドラターゼが、ilvD遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
請求項75
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、kivd遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体;またはPDC6遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体;またはTHI3遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70に記載の組換え微生物。
請求項76
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、ADH2遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項70〜75のいずれか1項に記載の組換え微生物。
請求項77
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、3-メチル1-ブタノールを生成する、前記組換え微生物。a)アセトヒドロキシ酸シンターゼまたはアセト乳酸シンターゼ;b)アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ;c)ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ;d)2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ;e)イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ;f)β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ;g)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;およびh)アルコールデヒドロゲナーゼ。
請求項78
前記アセトヒドロキシ酸シンターゼが、ilvIHオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
請求項79
前記アセト乳酸シンターゼが、ilvMGオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
請求項80
前記アセト乳酸シンターゼが、ilvNBオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
請求項81
前記アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼが、ilvC遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
請求項82
前記ジヒドロキシ酸デヒドラターゼが、ilvD遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
請求項83
前記2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼが、leuA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
請求項84
前記イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼが、leuCDオペロン、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
請求項85
前記β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼが、leuB遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
請求項86
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、kivd遺伝子もしくはその相同体、またはPDC6遺伝子もしくはその相同体、またはTHI3遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77に記載の組換え微生物。
請求項87
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、ADH2遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項77〜86のいずれか1項に記載の組換え微生物。
請求項88
親の微生物と比較して、以下の発現または活性の増大を有する組換え微生物であって、フェニルエタノールを生成する、前記組換え微生物。a)コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼ;b)コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼ;c)2-ケト酸デカルボキシラーゼ;およびd)アルコールデヒドロゲナーゼ。
請求項89
前記コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼが、pheA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項88に記載の組換え微生物。
請求項90
前記コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼが、tyrA遺伝子、その相同体またはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項88に記載の組換え微生物。
請求項91
前記2-ケト酸デカルボキシラーゼが、kivd遺伝子もしくはその相同体、またはPDC6遺伝子もしくはその相同体、またはTHI3遺伝子、その相同体もしくはその天然変異体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項88に記載の組換え微生物。
請求項92
前記アルコールデヒドロゲナーゼが、ADH2遺伝子またはその相同体に由来するポリヌクレオチドによりコードされる、請求項88〜91のいずれか1項に記載の組換え微生物。
請求項93
適切な基質または代謝中間生成物を1-ブタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性およびトレオニンデヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
請求項94
生成される組換え微生物が、ATCCアクセッション番号________(CRS-BuOH23と称する)のアルコールプロファイルと実質的に類似のブドウ糖存在下で生成されるアルコールプロファイルを有する、請求項93に記載の方法。
請求項95
適切な基質または代謝中間生成物をイソブタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、アセトヒドロキシ酸シンターゼ活性、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
請求項96
生成される組換え微生物が、ATCCアクセッション番号________(SA237と称する)のアルコールプロファイルと実質的に類似のブドウ糖存在下で生成されるアルコールプロファイルを有する、請求項95に記載の方法。
請求項97
適切な基質または代謝中間生成物を1-プロパノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、α-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性およびトレオニンデヒドラターゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
請求項98
適切な基質または代謝中間生成物を2-メチル1-ブタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、トレオニンデヒドラターゼ活性、アセトヒドロキシ酸シンターゼ活性、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
請求項99
適切な基質または代謝中間生成物を3-メチル1-ブタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、アセトヒドロキシ酸シンターゼ活性またはアセト乳酸シンターゼ活性、アセトヒドロキシ酸イソメロレダクターゼ活性、ジヒドロキシ酸デヒドラターゼ活性、2-イソプロピルリンゴ酸シンターゼ活性、イソプロピルリンゴ酸イソメラーゼ活性、β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
請求項100
適切な基質または代謝中間生成物をフェニルエタノールに変換する組換え微生物を生成する方法であって、微生物を、コリスミ酸ムターゼP/プレフェン酸デヒドラターゼ活性、コリスミ酸ムターゼT/プレフェン酸デヒドロゲナーゼ活性、2-ケト酸デカルボキシラーゼ活性およびアルコールデヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードする1以上の組換えポリヌクレオチドで形質転換することを含む、前記方法。
請求項101
SA237と称され、且つATCCアクセッション番号________を有する組換え微生物。
請求項102
CRS-BuOH23と称され、且つATCCアクセッション番号_________を有する組換え微生物。
請求項103
アルコールを生成する方法であって、a)請求項1、28、29、50、63、70、77、78、101または102のいずれか1項に記載の組換え微生物を提供すること;b)適切な基質または代謝中間生成物の存在下で、且つ該基質からアルコールへの変換にとって適切な条件下でa)に記載の微生物を培養すること;および、c)アルコールを実質的に精製すること、を含む、前記方法。
請求項104
前記アルコールが、1-プロパノール、イソブタノール、1-ブタノール、2-メチル1-ブタノール、3-メチル1-ブタノールおよび2-フェニルエタノールから成る群より選択される、請求項103に記載の方法。
請求項105
前記基質または代謝中間生成物が2-ケト酸を含む、請求項103に記載の方法。
請求項106
前記2-ケト酸が、2-ケト酪酸、2-ケトイソ吉草酸、2-ケト吉草酸、2-ケト3-メチルバレレート、2-ケト4-メチル-ペンタノエートおよびフェニルピルビン酸から成る群より選択される、請求項105に記載の方法。
請求項107
前記基質がブドウ糖を含み、且つ前記アルコールがイソブタノールを含む、請求項103に記載の方法。
請求項108
収量がブドウ糖1グラム当たりイソブタノール約0.12〜約0.41グラムを有する、請求項107に記載の方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
Yamamoto et al.2013|Strain optimization for efficient isobutanol production using Corynebacterium glutamicum under oxygen deprivation
Smith et al.2010|Engineering Corynebacterium glutamicum for isobutanol production
Kondo et al.2012|Genetic engineering to enhance the Ehrlich pathway and alter carbon flux for increased isobutanol production from glucose by Saccharomyces cerevisiae
JP2015221054A|2015-12-10|炭水化物原料からの二官能性アルカンの生物学的合成
AU2011318676B2|2014-07-03|Production of butanol from carbon monoxide by a recombinant microorganism
US20170088862A1|2017-03-30|Reverse beta oxidation pathway
Chu et al.2015|Metabolic engineering of 3‐hydroxypropionic acid biosynthesis in Escherichia coli
US9303225B2|2016-04-05|Method for the production of isobutanol by recombinant yeast
AU2009246622B2|2014-12-04|Improved yeast strain for production of four carbon alcohols
Shen et al.2013|Synergy as design principle for metabolic engineering of 1-propanol production in Escherichia coli
AU2007248557B2|2013-02-14|Fermentive production of four carbon alcohols
US8426174B2|2013-04-23|Method for the production of 2-butanol
JP6321631B2|2018-05-09|ケトール酸レダクトイソメラーゼ酵素及び使用方法
Nielsen et al.2010|Metabolic engineering of acetoin and meso‐2, 3‐butanediol biosynthesis in E. coli
ES2329778T3|2009-12-01|2,3-aminomutasa de alanina.
EP2134849B1|2013-07-10|Fermentive production of isobutanol using highly active ketol-acid reductoisomerase enzymes
US20150247169A1|2015-09-03|Fermentive production of four carbon alcohols
Białkowska2016|Strategies for efficient and economical 2, 3-butanediol production: new trends in this field
JP5276985B2|2013-08-28|4炭素アルコールの発酵性産生
Lee et al.2012|Isobutanol production in engineered Saccharomyces cerevisiae by overexpression of 2-ketoisovalerate decarboxylase and valine biosynthetic enzymes
EP2283141B1|2014-04-23|A method for producing butanol using extraction and gas stripping
US8518678B2|2013-08-27|Strain comprising increased expression of a CFA coding region for butanol production
US9994876B2|2018-06-12|Engineering microbes and metabolic pathways for the production of ethylene glycol
CN102341502B|2015-07-01|用于制备二醇的方法
US9005953B2|2015-04-14|Recombinant microorganism having butanol production capacity and butanol production method
同族专利:
公开号 | 公开日
CN101688175A|2010-03-31|
AU2008212799A1|2008-08-14|
BRPI0807235A2|2015-05-26|
US8975049B2|2015-03-10|
EP2118266A2|2009-11-18|
US9416378B2|2016-08-16|
AU2008212799A2|2009-12-24|
WO2008098227A2|2008-08-14|
KR20090117739A|2009-11-12|
WO2008098227A3|2008-12-04|
EP2118266A4|2010-05-19|
PL389665A1|2010-07-05|
CA2678261A1|2008-08-14|
CN103540559A|2014-01-29|
US20150376656A1|2015-12-31|
MY147186A|2012-11-14|
MX2009008416A|2010-01-25|
US20090081746A1|2009-03-26|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-10-13| A761| Written withdrawal of application|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20121012 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]